おかやまのエネルギーの地産地消について考えるイベントの報告と予告

イベント・セミナー環境

今日は、こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
先日4月14日に開催された SDGsネットワークおかやま主催「エネルギーの地産地消」のご紹介です。このイベントは、5月16日に開催される山陽詩新聞社主催  連続シンポジウム・SDGs地域課題を探る 第2回「エネルギーの地産地消」の事前ワークショップとして開催されました。 登壇者の会場はハッシュタグ岡山、参加者にはWEBでその模様を配信しました。

冒頭、SDGsネットワークおかやま 石原会長がこのワークショップは通常は会員対象に岡山のSDGs課題に取り組む人の話を聞き、行動変容のきっかけにするものである。今回は、山陽新聞社のシンポジウムに協力してオープンにしたことを説明しました。 
続いて、山陽新聞社 岡山氏からは、連続シンポジウムでは地方がどのように持続可能なっていくかを考えていく。第2回は、エネルギーの地産地消をどう考えていくか をテーマにすると説明がありました。

当日、話題提供してくださったのは、岡山の複数の大学の有志が集まって活動するチーム「牛肉愛好会」の代表4人と認定NPO法人おかやまエネルギーの未来を考える会(以下エネミラ) ユースチームに所属する高校生 山本 翔一君です。

大学生のチームは、30年後の理想の自治体について、若者を対象とした自治体の理想像と政策に関するコンテスト「未来自治体」(2013年から開始)に参加するためのプランを紹介してくれました。
「若者らしい斬新かつ、現実性を備えた夢」を彼らは語ってくれました。
目指す自治体のビジョンは。「地域循環型社会」エネルギーを地産地消できるようになること。
そうなると、地域にお金を循環させることにもつながる。

再生可能エネルギーの割合はそのポテンシャルと比較して、岡山県は13%(2019年) 岡山県は、晴れの国と言われるように再エネでは、「太陽光発電」が適しているが、その設置の初期費用はまだ高く、行政からの支援も足りていない現状。メガソーラーへの反対意見もある。エネルギーの地産地消は、分散して作るために災害のリスク分散にもつながる。住宅の屋根でのソーラー発電は、38億KWHのポテンシャルに対して、3.3億KWHと10%未満の現状。
2050年の発電の政策提言として、2050年の再生可能エネルギーを必要量の80%は賄えるように考えている。
先ずは、農地に太陽光発電を設置、次に住宅の屋根を利用する。家庭屋根の太陽光パネル設置の義務化。
公共の建物は、すべて太陽光発電に切り替える。既に事例として、千葉商科大学は自然エネルギー100%を実現している。

・提案1 資金補助 インフラの整備 
基礎研究ができておらず、世界的に後れを取っている発電パネルへの研究費の支援やブランドづくりに注力するとともに廃棄パネルの資源再活用にも配慮した支援が必要。天候に左右される太陽光発電には、充電器の補助が必要。電気自動車や蓄電器を使い効率的使用を提案

・提案2 パネルの共同購入 
金融機関へ優遇の提案 初期負担を減らし 金融はSDGsに貢献 。太陽光パネルは、2035年に廃棄される予想 であり、金属のリサイクルには、平林金属が取り組んでいる。 パネルを丁寧に分解する装置を開発
しかし、ばらしたガラスの使い道がない問題 。リサイクル団体が増えるように補助が必要
研究費の補助3億円、パネルの共同購入1000万円リサイクル団体への支援1億円、合計4億1000万円が必要と考える。これを行うことで、売電収入や地域内経済循環の促進による税収の増加が期待できる。

エネミラ ユースチーム山本 翔一さん 高校2年生
自己紹介では動機と活動内容を紹介してくれました。2017年から旭東中学校の環境員会とエネミラが共同したことがきっかけで、地域の小学生に教えること3年 ユースに入りたいと思った。 そして、岡山でのグローバル気候マーチを旭東中内で行った。2019年エネミラユースが発足し、京都大学と交流した。 コロナ禍でのオンラインの学習会をすすめ、100%再エネ達成の千葉商科大を見学した大学生メンバーから紹介された。このほか、西粟倉村での再エネの施設等を見学した。
2021年3/21 企画運営したおかやまの中高生で考える地球温暖化の今と未来を考えるで、 トヨタなどのはなしを聞き オンライン グループで話し合った。
その中で共有できたのは、課題・環境に対する知識、意識が足りない。野菜を持ってマーチをするなど啓蒙のためのアクションを起こす。 
岡山の2030年の市民協働発電所目標は100基だが現状は34基となっている。全建築物の70%に太陽光発電を設置、断熱回収やソーラーシェアリングを行うことで達成できる。
今は電気を買うより作る時代だと言われた。今後はユースの活動でおかやま環境教育ミーティングへの参加や、夏休み断熱ワークショップを行う。次の世代へバトンたちするための行動 、学校へのワークショップなどの参加していく。
個人としての感想は と司会から聞かれ、「昨年からユースチームに関わる様になったが、中学校で学んだことは少ない、ユースに入って知識を得られてよかったと思った。」大人に希望することとして 「話を聞いていてくれる人が少ないので、広めるため、大人にサポートしてほしい。広めるためのアドバイスが欲しい。 」と発言しました。

エネミラ代表の廣本さんからは、 コロナのこともあり、会って話すことが少なかったが、若い人が場を作り話し合いをすること、続けていくことが大事。学生の時間調整は大事だとおもいました。(就活なその他の学習などがあるため) とフォローがありました。

この後、グループに分かれて意見交換をしました。以下の意見 が出されました。
1 再生可能エネルギーを広めるためには
知識が前提。環境問題の啓発ができてない。学校教育がないことが問題と感じた。 教育の中に環境、SDgsを取り入れるべきで外部講師が良いが、すべてに呼べるわけではないので、教師が外部に学びに行き、生徒同士で考え学びを深めていく方向が良いと意見があった。内容が伴ったSNSネットの活用が大事。再生可能エネルギーを使うと経済的に得があることや資本が岡山外なら、お金が流れていってしまうことも伝える必要がある。
2 エネルギーの地産地消について地域的に言えること
専門家が必要 学術的 実務的に必要 。
個人でできることとして、 電力会社を変えてみることがある。 電力会社によってエネルギーが異なるので、使う側の意識が大事
新分野SNSの活用は必要。 事実を伝えて行動してもらえるよう伝える。
自治体に予算を組んでもらうと同時に、地域に市民にインセンティブを与え、 初期投資など値段が下がっている事実を伝える必要がある。
3 太陽光パネルのリサイクル、100%再エネ大学見学等で正しい情報を得られ、個人ごとの意識変容ができると思った。一人一人ができることを意識することが大事。
4 日々の行動がどのように社会に通じているかを理解することが大事。 報道の在り方を変えることも必要も感じた。
5 安心安全をふくめた街づくりに再エネを使う、行政に自治体に橋の欄干、自転車置き場の屋根などに太陽パネルを設置して市民の理解を深めることができるのでないか、 色素材など研究が必要。 原発がないところは災害時に危険が少ないので、それをアピールすることもできる。
6 太陽光パネルの普及  家庭に普及するも、価格が安くなっている事実を知らない人が多い。パネル技術が日本は遅れているので、新技術が必要 。バイオマス 発電で間伐材を使うことで地域にお金絵が回る、山間部に 広葉樹は萌芽更新で再生するので持続可能なエネルギーができる。そういった知識が少ないことも問題。

グループディスカッションを聞いて、登壇者たちは、
・学生には出てこないような発想を知ることができた。参考になった。
この内容を実行できるように若い世代にお願いして、再エネがひろがるように推進していきたい。
・発信していける人(知識・技術・発信力等がある)がもっと発信して欲しい。
・学生は授業で学べば良いが、大人には難しいのでメディアで啓蒙して欲しい。
進行役の石原会長からは、今日の内容を反映し、シンポジウムで実際に行動できるようにする。
・シンポジウムでのもう一人の進行役 山陽新聞社 岡山氏からは、高度な議論もありすごいと感じた。
報道の在り方についてなど意見がでてきたので、当社の新入社員の研修としても良かった。
シンポジウムは、地域につながるような場にしていきたい。

5月16日のシンポジウムのパネリストは、県北で再生可能エネルギーの普及に取り組む方々と今回発言してくれた若者を代表してエネミラの高校生が参加します。
パネリスト:津山商工会議所会頭・美作国電力社長 松田 欣也氏、岡山県西粟倉村地方創生特任参事 上山 隆浩氏、エネミラ ユースチーム 大同 唯和氏
モデレーター:SDGsネットワークおかやま会長 石原 達也氏  山陽新聞社編集委員室長 岡山 一郎氏

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