会議が変わると社会が変わる!? ファシリテーション講座に潜入してみた。

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Moritaka Hiroyuki

会議が憂鬱だ面倒だという人、多いと思います。
ありますよね、嫌な会議。しーんと静まっていたり、特定の人が話し続けていたり、発言しづらかったり、結局何も決まらず実行もされなかったり・・・。時間を浪費している感にウンザリします。実は結論がすでに決まっている会議、というのも多いですよね。「シャンシャン」というやつです。これまたウンザリです。それなりに意味があるというのも分かるのですが・・・。


会議とは、関係者が集まって相談をし、意思決定をすること


Wikipediaを引くと、このように書いてありました。そのとおりです。集団で何かを計画し実行するために、前もって合意形成をするための場です。ですが、果たして私達はこの「合意形成」をキチンと視野に捉えて会議に臨めているのでしょうか。言いたいことを言うのは大事です。反論も大事ですし、意見を言わない自由もあります。が、それらの行為がどんな議論につながっていくのか、ということを意識できているでしょうか。
どんな会議の結末を、私はあなたは願い、目指すのかということです。


よい会議のためのファシリテーション技術


さて、冒頭に書いたような憂鬱な会議を、本来あるべき有意義なものへと変えてゆく「ファシリテーション」という技術があります。これを行う人を「ファシリテーター」と呼びます。会議の進行役という感じですが、少々耳慣れない言葉かも知れませんので、再びWikipediaを引きます。
「ファシリテーションとは、会議、ミーティング等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させる手法・技術・行為の総称」
素晴らしい。筆者はこれをぜひ身につけたいと思いました。
ですが、実際誰が何をどうやるの? ちょっと具体的なイメージが湧いてこないです。ということで、思い立ったら即実行。ファシリテーション講座に参加してきました。


青木さんが岡山にやってきた


実は以前からちょくちょく読んでいたファシリテーションに関連する本がありまして、その著者が岡山に来るというので今回、即決で参加を申し込んだ次第です。会場は、表町にある靴屋さんの2階。ミーティングルームのような設えで、勉強会をするには最適なスペース。雰囲気もご覧のとおり、これから始まる学びのワクワク感によく似合います。
登場したのは青木将幸さん。年間100件もの会議や研修の進行役を請け負う、プロのファシリテーターです。


デートプランを考えるのに似ている?


まず、会議の進行をうまく運ぶために必要な準備について。青木さんは「要はデートプランです」と言われました。
参加者はどんな人達なのか(年齢、性別、職業、趣味など)、どんな話題だと喰いつくか、机の配置はどうか、どんなアイスブレイクをやるとよいか。こうしたことを「事前にイメージする力」が必要なんですと説明してくれました。
どこへ行くか、何を食べるか、彼女の好み、店の営業時間、景色のよい道・・・彼女が喜ぶようにと、いろんなことを考えて決めますよね、デートコース。なるほど確かに似ています。


大事なのは「問いを出すこと」


会議の進行役として一番大事なことは? と問われると、資料をちゃんと準備することとか、しっかり時間配分して進めてゆくこととか、好き勝手な発言をさせないこととか・・・「場を仕切る」といった感じのことをイメージしていたのですが、全く違いました。
青木さんは「問うことですよ」と教えてくれました。話し合いが盛んになるような問いを予想して、10も20も事前に用意しておき、その中からこれだと思うものを会場に投げてゆく。そうやって場の流れを有意義な方へ持っていくのが大事です、と。
これは目から鱗でした。仕切るというイメージとは完全に逆ですね。むしろそういうイメージを持っているから会議がうまくいかなかったのかも知れません。


まとめ


その他に、会議の進行状況によってファシリテーターの役割もまた変わってくることや、思ったように盛り上がらない時はその場で次の手を考えて打っていかなければならないこと、問うことと同時に、聴くことや待つこともまた大切だということなど、実際の体験談を交えた色々な面白い話を伺いながら、2時間半の講座はあっという間に終わりました。
ポジティブな意識の発露を促しながら、それがよい方向へ向かうように、直接手を触れることなく見守る。そんな素敵なファシリテーターになりたいと筆者も思うのですが・・・これって実は、よく言われる「よい上司像、先輩像」と同じじゃないかと、帰り道で気づきました。
つまり、ファシリテーションを学んだら、よい上司にもなれる!・・・のか?

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