「SDGs時代の経営  ~ネット販売、スーパーにおけるSDGsやエシカル消費を取り入れた経営とは」

イベント・セミナーその他岡山市

こんにちは、ゆうあいセンター CSR担当の小桐です。
今回は、2月5日に岡山市の主催で開催された SDGsに関する講演会をご紹介します。岡山NPOセンターが受託事業として行いました。消費者志向経営というテーマのもとに行われています。

女性講師2名を岡山にお迎えしてお話を伺い、講演後は、グループでセッションを行いました。
・楽天株式会社 崎村奏子氏「ネット販売における消費者志向経営の取り組み、ソーシャルイノベーショングループの取り組み」について
・株式会社R・B・K金藤純子氏「ショッピングセンターの「持続可能な消費」やSDGsへの対応、災害時のスーパーの役割」について

冒頭進行役の石原代表理事より、NPO、市民や企業などで作るSDGsネットワークおかやまの活動・役割について紹介し、SDGs目標12のつくる責任、つかう責任について説明した後、講演に入りました。

楽天 崎村さんの講演要旨ですが、企業理念の紹介、楽天オンラインストアEarth Mailの取り組みの紹介や今後の展望についての講演でした。日常の話題からスターとされました。
・最近、耳にする言葉、サステナブルとかSDGsエシカル、ESGについて楽天としてどうとらえ、事業化しているかについてわかりやすく解説いただきました。
・ニュースに目を向けると…グレタさん、気候変動、相次ぐ自然災害、プラゴミ、レジ袋有料化、このままだと地球やばいよという共通認識が広がっているけど実際サステナブルを意識した商品は売れるのか?
・そもそも楽天は、企業理念、事業課題の重要性にランクをつけて活動を行っています。
楽天のミッション「エンパワメントとサステナビリティ」
 社会貢献活動の優先順位も以下のようになっています。
①ソーシャルイノベーションを加速    ②持続可能な消費を促進
 ③地域コミュニティを持続可能に     ④災害・人道支援への対応

・まだまだ、広がりの少ないサステナブルやエシカル商品は、価格が高い、品質そんなに良くない、そもそも情報がないので判断できない。認証ラベルも複数あるけれど十分に理解されていない現状です。
・でも楽天はなぜ取り組むのか、その売り上げはどれくらい? 
 2018年11月からスタートして1年少し、さほど売り上げも伸びていませんが、そこには、楽天としての企業理念が表れています。Earth Mallは、現状の消費者ニーズに合わせてはじめたのではなく、児童労働がなく、生産者や環境に負荷をかけることのないサステナブルなお買い物が当たり前になり、社会が持続可能になるという「ほしい未来」を実現するための取り組みとしてスタートしました。
・持続可能な社会を作るための消費活動を推進していきたいというものです。なかなか、エシカル、サステナブルな情報に触れることの少ない消費者の啓蒙のために、7つの国際認証を取得した商品を中心に紹介し、Webマガジンを運営しています。
・楽天の全取り扱い商品の数は、2.5億そのうちEarth Mallの12,000点 0.005%にしかあたりませんが、今後このような商品を伸ばしていきたいとのことです。
・ただ、無理しないエシカル消費や、そこに来るまでのストーリーを大事にして消費者の方と共有していきたいということです。
・今後、ショッピングモール全体をサステナブルにする。そのために、サステナブルやエシカル認証の追加、認証以外の観点でも社会への配慮を前提にした商品を選べるようにする。
・買い物以外にも楽天の様々なサービスの提供やリアルの場とも連携も考えているということでした。漁師体験やごみゼロプロジェクトなど。ソーシャルグッドなふるさと納税10選など今後発展が期待されます。
   

株式会社R・B・Kの金藤様は、以下の内容を話されました。スーパーやショッピングセンターの社会の変化と現状について、
・コンビニが急速に増えている中、百貨店は売り上げ減少し、その数も減っている。山形はなくなった。
・スーパーは微増の現状、ただし、1店舗当たりの売上は減少している。
・メーカーでは、アパレルや靴、バッグ、アクセサリーが厳しい。ライフサイクルが変わらないと消費は伸びない。ずっと単身だと買い替える必要がない。
・そのような中、SDGsの達成に向けて、企業の「本業力」を使って、創造性とイノベーションを興し社会課題を解決しようとする流通業の事例紹介がありました。

・成城石井の取り組み  社会が抱える課題と向き合い、社会と調和ある持続的な発展を目指した活動。「住み続けられる街づくりを」→地域の子どもたちとの交流イベント実施
・町田こどもサッカー&農業体験会 ・東日本大震災復興支援活動の企画推進 ・東日本大震災復興支援基金の設置
・イオン「第1回日経SDGs経営大賞 社会価値賞」受賞
「認知症サポーター」の従業員増加、「サービス介助士」などの資格取得を推進。また、バリアフリー、ユニバーサルデザインを取り入れた施設の環境整備や、防災拠点として
の機能を果たすショッピングモールづくり。地域のボランティア団体等の活動を応援する「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」など社会貢献活動が評価されました。
・大和リース ①まちスポ(まちづくりスポット)地域とNPOをつなぐ架け橋「まちスポ」飛騨高山、福岡東などの実施(ブランチ北長瀬ハッシュタグ岡山もその一環)やNPOの支援 ②ママスクエアママが子どものそばで働ける、保育園でもない在宅でもない新しいワーキングスペースにより、待機児童の解消に貢献
・パタゴニアの取組 深刻化する気候変動問題とわたしたちに出来ること:オーガニックコットン商品100%、PETリサイクルフリース販売、環境活動団体への支援1%フォプラネット、環境負荷情報の開示など環境と社会に貢献する事業活動を実施。

今後は、スーパー、SCのサステナビリティが重要。商業施設が利益をあげ、将来においても顧客に価値ある場を供給し続けられる可能性を現在において持っていること。
・地域の課題と社会の課題との共感のコミュニティづくり…住む人、働く人、訪れる人の課題解決、環境、人不足や社員満足など働く人の課題解決を行うことが重要。 モノを売るだけでは生き残れない時代。

お二人の講演終了後に、4人のグループで感想、自分たちに出来る事を話し合い、その後講師の方への質問の時間を取りました。1.過剰梱包、2.地域の中で出来る事などが議題にあがりました。
買い物による、社会変革への参加もSDGs達成の一つであることがわかりました。

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