CSRとリスク管理

働き方

Noboru Ogiri

こんにちは、ゆうあいセンター CSR担当 小桐です。
今週は、CSRとリスク管理について、書かせて頂きます。

既に皆様もご存知の通り、神奈川県の障がい者施設で元職員による多くの重度の障がい者の方への殺傷事件が起きました。 亡くなった方には心よりご冥福をお祈りすると共に怪我をされた方には心より見舞い申し上げます。

この事件は、今年の2月から予兆があったそうで、偏った言動が見られたため、一時強制的に入院させ様子をみるなど相模原市の関係者や警察、施設の方々も注意をはらっているやさきのできごとでした。

退職した職員による、事件だけに、組織としても大変ショックを受けておられることと思います。
組織が存在し、持続的に活動を続けるには、当然ながらそこで働く人への労働環境への配慮は必要です。
会社以外にもすべての組織に適用が可能で、持続可能な活動を続けるガイドとして国際規格ISO26000があります。
この規格では、7つの中核課題を設けており、それぞれにガイドラインを設定しています。
①組織統治  ②人権  ③労働慣行 ④公正な事業慣行 ⑤消費者課題 ⑥環境 ⑦コミュニティへの参画およびコミュニティへの発展

今回の事件で、気になるのは、①組織統治  ②人権  ③労働慣行 自組織が提供するサービスについて、そこで働く人の教育や労働条件は精神に大きく影響を与えます。
従業員満足なしに、顧客満足は成り立たないと言われますが、まさにその最悪の典型事例が今回の事件として起きたようにも感じます。事件の全容が明らかになっていないので真実は解りませんが、上記のような3つの課題に対する組織としての取り組みとリスク管理が今後はどのような業種、組織にも必要となってくるのではないでしょうか?

今回は、県の施設でしたが、民間であればさらに事業継続のためのリスク管理は重要になってくるのではないでしょうか
CSRに取り組むことで、
・社会の期待に反する行為によって事業継続が困難になることの回避
・組織の評判、知名度、ブランドの向上
・従業員の採用、定着、士気向上、健全な労使関係への効果など 人的要素に関わるリスクが減ると思われます。 労働安全衛生法への対処だけでなく、組織における社員教育や面接などの今後心のケアの重要性が増すようにも思われます。 会社がNPOや地域の方達と協働して取り組み社会課題を解決する動きをすることで、社員は新たな体験をし、視野が拡がることも各方面で実証されています。見えない従業員の心のリスク管理に繋がるケースもあります。

個々の企業で、リスクは異なると思いますが、ISO26000をチェックリストとしてCSRに取り組むことで従業員満足と顧客満足が実現しやすくなるのではないでしょうか

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