持続可能な社会を考える 「岡山市SDGsパートナーズ制度始まる」

その他その他

今日は、こんにちは、ゆうあいセンターSDGs&CSR相談員 小桐です。

今回はSDGsの目標まで残り7年と2カ月となった現在、岡山のSDGs未来都市である岡山市の企業への取組み支援策として始まった制度をご紹介します。

SDGsは2030年9月までの環境、経済、社会課題を17の目標として国連がまとめ、地球上の人類全員が、個人、組織として単独や連携・協力しながら169の課題の解決を様々な場所・地域・組織で解決を進めるものです。
しかし現状は世界全体でも、課題の解決は滞っている状態です。日本でも様々なところで取り組みが行われていますが世界での達成のランクはだんだん下がってきています。22年度は19位です。さて、取り組み主体として、実際に効果を上げやすい主体の組織として「企業」が挙げられます。製造や流通、サービス業など多岐にわたる企業活動は、その取り組み如何で持続可能にもなれば、持続不可能にもなります。SDGsウォッシュといわれる、やっているふりをして済ませることも可能です。
SDGsウォッシュのどこかいけないか? それは、現状の課題が解決されずに、問題のある行動が継続して行われ、持続可能な社会が築けないという事になるからです。

SDGsは時限目標なので、目標達成のためには、今までのやり方や考え方の延長線の取組では解決しないと言われています。 
それぞれの企業が関わるSDGsの課題を認識し、解決目標として掲げ、2030年に達成したゴールの姿を描き、そこからのバックキャスティングで達成のステップを実施することが求められます。 つまりは、途中段階のいつまでに、どのような状態にするかを明確にして、計画をたて、実現するか プラン→ ドゥ → チェック → アクション サイクルを作り、実施することが必要です。
このPDCAサイクルは、多くの企業が行っている経営自体の行動なので、真剣にSDGsに取り組むことで、経営課題を克服・解決できるメリットがあります。

前置きが長くなりましたが、岡山市は、今回 岡山市域で事業活動を行う企業を対象に SDGsパートナーズ制度をスタートさせました。この制度は内閣府が導入を自治体に促しており、全国の都道府県や政令指定都市などでも実施されており、40近い自治体が制定しています。 この制度の基本は、SDGs宣言書 と SDGsチェックリストを自治体に申請・登録するものです。報告は毎年行います。
宣言書では、2030年のSDGs達成に向けた経営方針・目指す姿を記載し、経済・社会・環境の3側面における重点的な目標を明確に記入する必要があります。
そして、チェックリストを使い 17の目標の中の169のターゲットのどれに取り組むかを考え記入するようになっています。 具体的な取り組み項目は各企業で決めるものの 基本とチャレンジの2ランクが設けられていて、基本項目は全て取り組むこと、チャレンジ項目にもいくつか取り組むことが求められています。

岡山市のチェックリストは全部で51項目あります。7つのジャンルにより構成されています。ジャンル別に紹介すると、人権・労働に関するものが12(基本7、チャレンジ5)、環境に関する項目が14(基本6、、チャレンジ8)公正な事業慣行の項目が5(基本4、チャレンジ1)、製品・サービスの項目が5(基本3、チャレンジ2)、社会貢献・地域貢献が3(基本1、Ⅽじゃレンジ2)組織体瀬が8(基本3、チャレンジ5)最後の持続可能な社会・地方創生に関するものが4(基本1,チャレンジ3)となっています。 余談ながら、この7つのジャンルは、ISO26000という組織に関する社会的責任・対応のガイドライン(手引書)をベースに作られています。
第1回の2022年度は280社が登録をしました。約2/3が建設業と一番多く、他は製造業や金融・保険、卸小売業、情報通信業や、エネルギー関係などの業種が登録されています。
以下のサイトで 上記の情報は確認することが出来ます。
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000043455.html

第1回の登録は締め切られましたが、第2回の申し込みは10月頃から始まるようです。
ゆうあいセンターでは、昨年度までのSDGsの講座を行っていましたが、参加層に変化が見られたために、今年度より 新たに一般の方や高校・大学生向けの講座と 企業向けの2回シリーズの無料講座に改変しました。 企業向けの講座では、SDGsの基礎の話は勿論の事、岡山での事例紹介やどのようにして自分事と捉えるかまた、社内でどのように取り入れていくかの仕組みづくりと進め方についてもお話をしています。

4月からの講座に参加いただいた企業の方は皆 既にSDGsパートナーズ制度に登録をされていました。 ただ、やることは決めたけどどのようにして社内で押し付け感の出ないように各社員が自分事として捉えてもらうかについては腐心しておられます。参考となるお話などは講座の中で提供しています。
無料講座では、こうやればいいという方向づけはお話しできますが、詳細までの指導はできないので、その後は、個別の有料講座かコンサルティング契約を締結し、岡山NPOセンターとして支援させていただきます。

岡山市としても制度を作って終わりではなく、着実に各企業の取り組みで成果が出るようにしたいという事です。SDGsを取組むにあたって参考となる講座などをパック化して、取組を予定している企業にも情報提供していく方向とのことです。是非、企業としてのSDGs目標達成にむけ、岡山SDGsパートナーズ制度やゆうあいセンターの無料相談、無料講座をご活用ください。

関連リンク

同じタグの付いた記事

みんなで選んだロゴマークとキャッチコピー
2011年~2012年に実施された「岡山県新しい公共支援事業」では、「新しい公共」という考え方をわかりやすく..