C S Rレポート 新着報告

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Noboru Ogiri

こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今回は、最近ゆうあいセンターに新しく到着した企業のCSRレポートのご紹介をします。
是非一度、レポートを読みにお越し下さい。

CSRレポートとは、企業の事業活動を、社会的責任の視点でまとめた1年間の活動報告書です。
発行目的は、社会へ自分たちの活動を報告することで、社会からの理解を得て、商品・サービスの購入の拡大、新たな投資をしてもらうきっかけとすることや、好印象の形成や知名度の向上、自社の経営状況を社員に伝え、教育ツールとするなど色々あります。

CSRレポートを発行する理由は、事業活動を安定的に継続するために有効だからだと言えます。企業は単独で成立するのでなく、社員、取引先、得意先、顧客、株主、地域、行政など様々な利害関係者が存在します。それぞれの利害関係者から、理解され、支持されることで事業が安定的に継続できます。それを伝える手段の一つがCSRレポートです。

広告宣伝と違い、多面的に自社の活動を紹介することが出来、利害関係者とのコミュニケーションの状態も伝えることが出来るので、社会からの理解も得られ易いメリットもあります。半面都合が悪い事は書かないなど、恣意的な操作をすることも可能なので、世界的なガイドラインが設けられています。ただし、強制ではありません。企業は、良いことも不都合なこともきちんと明らかにすることで、経営のリスクを低減できる機会を得るので、結果安定した経営につながります。

CSRレポートの内容には、以下のような項目が記載されます。
トップの経営に対する考え方や、会社の理念、経営に関する財務状況の数字での事業報告や、社会的な責任の国際規格ISO26000というガイドラインを元にしたり、あるいは独自に定義した項目などです。具体的には、組織統治・体制、環境への取り組み、人権、労働慣行、消費者課題、公正な事業慣行、コミュニティへの関わりといった項目について、どのように取り組み、どのような結果であったか、今後はどうするのかなどの記述があります。同時に、利害関係者との対話や知識、経験のある第3者の意見なども記載されることがあります。

名称は企業ごとに様々で、CSRレポート、会社案内・CSR報告書、コミュニケーションブック、サステナブルレポート、統合報告書(財務と事業活動の統合)、緑字企業報告書、環境に絞った環境報告書と言った名称がつけられたりします。

今回、新しく到着したのは、順不同で飲料系で、アサヒビール、サントリー、コカ・コーラウエスト、宝酒造、雪印メグミルク。自動車では、富士重工、マツダ。その他、九州電力、清水建設、ニチレイ、東京エレクトロン、住友ゴム、富士電機、参天製薬、荒川化学工業、日本オイリオ、日立グループ、JNC、JSR、日油、ポリプラスチックなどです。岡山の地元企業では、トンボがあります。
各社それぞれに、読みやすさを意識した紙面を作っています。

CSRレポートを読むことで、その企業が目指す方向が理解できます。買い物は企業に対する投票であり、CMだけとは、違う情報が得られるので、とても有意義です。これまで気付かなかった社会の課題を知るきっかけにもなります。

企業は、社会の公器であるという考え方があります。ある社会課題を解決するために企業が存在し、事業を通して課題を解決し、社会に貢献する。しかし、昨今様々な企業の不祥事が報道され、その在り方も厳しく社会の目でチェックされるようになってきました。

企業単独では、もはや自社が関係する課題を解決できない問題が数多く存在します。例えば、地球環境問題。自社が排出するCO2を完全に相殺して地球への悪影響ゼロを達成している企業は殆どありません。NPOと協力することで、環境への負荷を下げたり、新しく環境に優しい活動を展開する事例も見られます。NPOと連携して地域の課題に取り組む企業などもあります。海外からの原料や、製品の調達では、NPOの力を借りて、環境、人権、安全などの配慮を明らかにするケースもあります。自治体や学校と企業が連携をして新しい価値を生み出す事例も見られます。

このように、CSRレポートは、NPO、NGOにとって、企業を知り、協力して、岡山地域の課題を一緒に解決するパートナー探しの出会いツールでもあります。もちろんWEBで公開をする企業はたくさんあります。
ゆうあいセンターでは、過去5年間の企業ごとのファイリングをしているので、時系列でみて頂くことも出来ます。もちろんCSRレポートに関する質問にもお答えします。

「CSR報告書を読む会」という、ゆうあいセンターのメンバーも関与する勉強会も開催されています。CSRに関するご質問などにもお答えしますので、是非一度お越し下さい。

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