ゆうあいセンター所蔵 C S R書籍紹介 その1

その他その他岡山市

Noboru Ogiri

こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今回より、ゆうあいセンター所蔵しているCSRに関する書籍のご紹介をします。
御寄りの際に、一度手に取って観て頂けたら幸いです。
今回は、1冊の書籍をご紹介します。
書籍名:「企業とNPOのパートナーシップ」・CSR報告書100社分析 ケーススタディⅢ 
編著:パートーナーシップ・サポートセンター,岸田 眞代 (同文館出版)平成18年6月20日

今から、10年前に発行された書籍ですが、2016年の現在から見直しても、その本質的な視点はとても参考になるものです。この10年の間に企業の社会的責任や社会のこれからの在り方についての議論は進みました。ISO26000という企業だけでなく、すべての組織の責任に関するガイダンスとしての国際規格が発行されたり、昨年は、国連に置いて各国の参加の元、これからの社会の在り方を課題としてまとめたSDGSが発表されるなど、社会は、これまで以上に人類の存続や安定した安心な生活を実現するために「持続可能な社会の構築」に向けて大きな舵を取りました。

この書籍は、第1部 CSR報告書の100社分析の結果に基づいたレポートと第2部 2002年(H14)から始まったに「パートナーシップ大賞」の第3回目の大賞にノミネートされた15の事例 第3部にその審査の基準と行程が掲載されています。
第1部は、3つのパートに別れており、1.CSRとNPOの関係、2.CSR報告書の分析から
3.企業は地域でNPOにどれだけ係わっているか にまとめられています。
CSR報告書の分析については、分析項目が記載され、分かり易いものとなっています。
ポイントは、企業の社会的責任と言う言葉の記述の有無。第3者評価にNPOが入っているかもしくは報告書の作成にNPOが係わっているかという点。経済、環境についての記述。社会貢献、地域貢献という言葉が記載されているか、利害関係者との対話が行われているか、雇用に関する多様性や積極活用(女性、障がい者、外国人)などがチェックされています。
結論としては、NPOと係わりを持つことで企業を取り巻く社会的責任を果たすことが可能となり、40%を超える企業が当時からNPOとパートナーシップを築いていたとしています。
これからも益々、企業とNPOのパートナーシップは重要になっていくものと思われます。

第2部では、「NPOと企業のパートナーシップ大賞」の最終候補15事例掲載されています。そもそも、パートナーシップ大賞とは、社会が大きな変革を迫られている中、NPOと企業のパートナーシップを確立、活性化することにより新しい市民社会・新しい公共の実現に寄与することをめざし、
NPOと企業の優れたパートナーシップ事例を選出し表彰することにより、営利と非営利という本来相容れないと考えられていたNPOと企業の協働が可能であることを示し、その具体例によって「協働」の意味や価値、重要性を社会にアピールし、両者の協働を推進することを目的としています。
主催はNPO法人パートーナーシップ・サポートセンターです。
第3回のグランプリは、アカウミガメのふるさと遠州灘海岸をまもる 活動を展開している
NPO法人サンクチュアリエヌピーオーとヤマハ発動機株式会社の協働で行われている活動が選ばれています。このほか、ゆうあいセンターで8月に実施した、CSR講演会で講師をしていただいた飯島氏が代表理事を務めるNPO法人アサザ基金とNEC(日本電気株式会社)が協働で取り組んでいる「NEC田んぼづくりプロジェクトwithアサザ基金」が大賞は逃したものの、パートナーシップ賞に選ばれています。この事業は、霞ケ浦の自然再生を実施するアサザプロジェクトの中の一つの取り組みです。

最終の第3部では第3回パートナーシップ大賞をデータで見るとして、審査行程や基準などが上げられています。
同大賞の制度は、その後毎年実施されており、12回を数えています。今後ますます、社会課題の解決にはNPOと企業の協働の取り組みが必要とされます。是非一度NPOの皆様にご一読いただきたい1冊です。
ゆうあいセンター資料スペース の中央付近 最下段の棚の 社会貢献・CSR のタイトル
がある場所に収蔵しています。

同じタグの付いた記事

みんなで選んだロゴマークとキャッチコピー
2011年~2012年に実施された「岡山県新しい公共支援事業」では、「新しい公共」という考え方をわかりやすく..