CSRと環境

地域課題・社会課題環境

Noboru Ogiri

CSRと環境

こんにちは、ゆうあいセンター CSR担当 小桐です。
今回はCSRと環境についての考えてみたいと思います。

「環境」と聞くと皆さんはどんな言葉を連想されますか?「地球温暖化」という言葉が浮かばれた方は「地球環境」の事をイメージされています。「職場環境」「家庭環境」「労働環境」と言う言葉が浮かばれた人は、社会的視点で考えられています。

今日は企業だけでなく私たち一人一人が恩恵を受けている「地球環境」と「CSR」について考えてみたいと思います。
私たちは、生まれたときから、植物が与えてくれた酸素を吸い、二酸化炭素を吐いて生活しています。
この酸素に私たちは、お金を払っているでしょうか? 基本は払っていません。
「稀少性がなく、人間の欲している総量(価格がゼロのときの需要量)よりも、それが自然や環境に存在している総量(供給量)の方が、遙かに上回っているもの=空気」の事をこれまでの経済学では「自由財」と呼んである意味使い放題の無料のものと考えてきました。

ところが、化石燃料を大量に燃やす事で、空気中の二酸化炭素は増えて温暖化が生じ、化学物質を空気中にまき散らすことで大気汚染が生じています。また、人造物のフロンを放出したことでオゾン層は穴が開き大変な問題になっています。
昨年の国連の会議で地球環境を悪化させない行動をとるべきと世界の国が新しい目標を設定するようにしました。

地球の資源は全て有限です。自由に勝手に使っていいと思っていた空気も地球の過去からの営みで培われてきて、さらに未来の世代へと渡さなければならない「継承財」だったことに
ようやく人類は気が付きました。昔は水も自由財と勘違いしていました。だからこそ水俣病のような悲しく辛い事件が起きました。
水や燃料はすでに有料です。対価を支払い利用・使用・消費するものを獲得財と言います。獲得財は有料なので価値があると皆がお金との交換でそれを知ることが出来ます。

では、空気は、酸素は価値が無いでしょうか、酸素を生み出してくれる森の木や草原の草、海域の海藻・海草は価値が無いでしょうか?光合成が止まれば私たちは誰一人生きていくことはできません。

経済活動の前の生存を支えてくれているのは光合成でできる酸素のおかげです。光合成植物だけが価値があるのではありません。土、水、酸素以外の大気、植物やそれ以外の様々な生物が複雑に絡んで存在しているからこそ安定した「環境」がこれまで維持されてきたのです。

地球からみると「自然の恩恵」を受けて使い放題の人類は、地球の恩返しには無頓着で、反対に環境を悪化させる「悪性のがん細胞」とみられてもおかしくはないです。
企業が、永続的に経済活動が出来る前提には、地球の環境が、生物にとって永続的な状況である必要があります。 環境の汚染・破壊が地球規模で始まる50年前まで、私たち日本人は、「里山=生活・生存環境」を大切にして暮らしてきました。里山に手を入れることで、生態系のバランスが維持され、いのちのバトンリレーが安定的に維持されてきました。里山は森、田んぼ、畑、川などから構成されています

森の保全活動をする企業が増加しています。水を商品に使用する企業はもちろんのこと、直接森に関係ない企業も森の価値を認め、保全活動を展開するようになってきました。
商業価値以前の「継承財としての価値」ということを認める企業か増えたからだと思います。
企業には、社会的な課題を解決する責任や対応する姿勢が求められていると気付いたからと考えます。

人間と環境、企業と環境は切っても切り離せないものです。
人間として、企業として社会的責任・対応を実行するには環境への取り組みは、欠かすことが出来ないのではないでしょうか
企業の価値は規模の大小に関係なく、森づくりを実践する企業が無関心な企業と比べると高いと言えそうです。次回は「環境への取り組みで森づくり」に取り組む地元岡山の企業の例を紹介します。

引用された課題

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