持続可能な社会を考える 「おかやまSDGsフォーラム2023より 」

活動・取り組みその他

こんにちは、ゆうあいセンターSDGs&CSR相談員 小桐です。
今回は、2023年12月9日に開催された おかやまSDGsフォーラム2023で表彰された団体の活動紹介を中心に持続可能な地域を作るためにどのような活動が行われているかを共有したいと思います。

おかやまSDGsフォーラムは、2020年から、おかやま円卓会議・おかやま地域発展協議体・おかやま地域発展協議体おかやまSDGs研究会が主催して行うもので、構成団体として岡山経済同友会などの経済関連団体中国銀行、山陽新聞社の他、自治体として、岡山県、SDGs未来都市に登録されている3市1村や笠岡市、井原市、岡山大学などが参加しています。オール岡山で持続可能な社会づくりに参考となる取り組みを表彰し、輪を広げていこうとするものです。

今年度は、42団体(前年30)の応募があり、その中から 特に優良な取り組み6団体、優良な取り組み6団体が表彰されました。

今回表彰を受けた12団体を見ると以下のようなことがわかります。事業者の分類としては、企業6社、水産関連事業者2、高校2、福祉に関する事業を行う一般社団法人、スポーツ・環境イベント実行委員会。
取り組みの多くが、環境:気候変動や海・陸地の生態系を守る活動に関わっている、同時に自組織外とのパートナーシップで事業が行われている(障碍者支援・パートナーシップ2団体)、自組織をベースに他の地区・地域で展開や発展が可能なモデルケースであることなどです。
取組み団体の中には、このアワード以外に他の表彰制度でも表彰され、全国的にも評価されている事業が複数ある点も興味深いです。ある意味、岡山はSDGsの取り組み先進県として日本をリードしている地区ともいえそうです。

2015年にスタートしたSDGsも半分の年月が過ぎました。残念ながら、世界で、日本でその多くの目標が、現在のままでは達成が難しいといわれています。国内のSDGsの認知度では、1食品ロス:92.6%、2ジェンダー平等:90.2%、3再生可能エネルギー:90.1%となっていますが、知っていることとその解決に向けて行動するとは別の事です。現状のままでは達成が難しいのは、5ジェンダー平等、12作る責任使う責任、13気候変動、14海と15陸の豊かさとなっています。それだけに、この記事をきっかけに地元の取り組みを知り、自分に何が出きるかを考え、行動を起こすきっかけになることを切に希望します。

★特に優良な取り組み6団体の一覧
1.日生町漁業協同組合 30年以上に渡る海の生物の産卵場としてのアマモ場の復活の取り組みと地域との連携  発表の中で、アマモは海水温度28℃が成長の限界、昨今夏には海水温度が30℃になり、今後の生息環境が懸念されるとの発言がありました。

2.フォレストレイル蒜山―新庄実行委員会  トレイルラン(自然の利用)と環境保全の両立 トレードオフ関係の解消。スポンサー29社には広告宣伝という形でない還元;SDGsマッチングサービスの実践。うち2社はSDGsの事業を起こした、出会いと共創のプラットホームにしたい。

3.邦美丸 あなたの専属漁師として、完全受注漁による持続可能な漁業。消費者からの受注だけを獲り、
スーパーより安く新鮮な魚を提供、漁師の働き方改革、食糧安全保障強化と海の豊かさも守る漁業を実践。60社のメディア取材、台湾でも講演。YIUTUBE再生500万回 将来ビジョン 漁協単位での受注漁業の実践拡大、定着。

4.岡山県立瀬戸南高校  自動操舵システムで、多数回除草を行い、品質・終了共に優良なコメ作りを実践。無農薬米栽培。 近隣企業のサポートで、2年間の栽培試験実施。地元農機具メーカーの機械+自動操舵システムアプリ(中国や国内企業)で実施。等級、収量共に慣行栽培より上。プラ殻肥料問題、生産コスト削減、高齢者でも持続的できる農業として、今後画期的で斬新な稲作栽培方法として発展する可能性大。
発表後、全国農業高校お米甲子園プレゼンテーション部門で、グランプリ受賞。

5.一般社団法人 デザインゴールズ 障碍者に適正な報酬を Design Goals Project 障碍者アートの啓発による個性発揮と社会参加。さらには、著作権保護と収入向上を学生や民間事業者とタッグを組み実施。発注企業から理念、デザイン依頼内容のプレゼンを受け、障碍者と上記チームが一体となって打合せ・制作を行い、プランを提案。 

6.株式会社岡山村田製作所 子供たちの教育に貢献 6万㎡敷地の中にあるビオトープ6.6千㎡を活用し、小学生には、自然体験の場、中高生以上には工場見学、インターシップの場を提供。福島ひまわりプロジェクト:福島のヒマワリの種を岡山で増やし、福島に返す復興支援も実施。

★優良な取り組み6団体
1.株式会社果実工房 障碍者アートや高齢者の文字を商品化しパッケージデザイン等に活用。社会とのかかわりを広げる。

2.株式会社ハローズ 企業の食品廃棄率半減と発生する食品ロスをハローズモデルにより困窮者へ提供
2020年食品ロス削減推進大賞 内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)賞受賞

3.株式会社瀬戸内海放送 高校生と見つける私たちのSDGs探求ネット  番組と連動したアーカイブのWEB提供や企業や団体、大学などの取り組みのマップ検索機能の提供や放送できなかったコンテンツを編集し、高校生が地域の課題を知るサポートを実施。

4.岡山県立玉島高校 生徒会  玉島の町巡りツアー 地域の高齢者をメインターゲットとして、玉島地域を一緒に歩き、歴史や魅力を伝えると共にガイド役として異世代コミュニケーションを行う。

5.ランデス株式会社 超耐久性、低炭素型コンクリート商品「ハレーサルト」の大学との共同開発により製品化し、温室効果ガス35%削減に貢献。

6.西日本電信電話株式会社岡山支店  森林資源の効率管理やカーボンクレジット活用によるカーボンニュートラルの実現。真庭市美甘地区での森林経営コストシミュレーションモデル構築やCO2吸収量のデータ取得、解析
 
上記の12団体を含む おかやまSDGsアワード2023の応募団体の活動概要は以下のサイトで一覧表としてご覧いただけます。
https://qr.paps.jp/QPzjc

1件毎の拡大表示はこちらから
https://okayama-association.jp/news/1706/

SDGs終了は2030年 9月30日 あと、6年と9か月しかありません。SDGsは他人事、知っていれば恥ずかしくないという意識を変えて、自分事として捉えて、行動することが重要です。
ゆうあいセンターでは、SDGsを広く知ってもらい、行動する人を増やすために無料講座を行っています。市民向け「やってみようSDGs!レクチャーとゲームで半歩ふみだす」(偶数月)企業向け2回シリーズ講座(毎月実施 内容は隔月で交代制)知っていることから行動するために、ぜひ一度ご参加ください。
地元の取り組みなども閲覧できるSDGs情報コーナーも整備しています。
ゆうあいセンター HPサイトです。
http://youi-c.okayama-share.jp/

関連リンク

同じタグの付いた記事

自分の“職能”を活かした新しいNPO支援。 「プロボノによるNPO等の情報発信・運営支援事業」
 プロボノとは、今までの “労働力を提供するボランティア” とは異なり、様々な分野のプロが自分たちの専..