フードロスを学ぶ
活動・取り組みその他岡山市
こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今回は、フードロス削減にむけた岡山でのセミナーや新たに始まった取り組みについてご紹介します。
コロナ禍において、職を失った方々が日本各地、そして岡山でもいらっしゃいます。その中には、今日食べるものにも困っている方々がおられます。
一方で、まだ食べられるのに、捨てられてしまう食品や食材がある現状、なんとかこの矛盾を解決できないものでしょうか?
フードロスの 日本の現状は612万トン 家庭50% 事業系50%の比率となっています。しかもカロリーベースで言えば60%の食糧食材を輸入しているので、上記のうち367万トンは捨てるために輸入しているようなものなのです。考えると外国の方々の食糧食材を奪って、それを捨てているという蛮行を私たち日本人はしています。世界で一番食料を輸入している国は日本人です。野菜や果物、肉については、その国の水を奪っているということにもつながります。
生ごみのCO2 排出量では、 90%が水分、これを燃やすと重量の2倍のCO2が発生します。私たちは、他国の水、食料を奪ってきた食料をわざわざ燃やして、CO2を増やし続けているのです。 菅 首相が10月26日の所信表明演説で2050年CO2排出ゼロ宣言をしましたが、
その実現のためにも私たちは フードロスゼロを早急になくす行動を起こさなければなりません。
おかやまでのフーロドスは、8万トン 家庭4万トン 事業系4万トンと言われています。
このような状況のもと、10月30日に岡山県主催で行われたシンポジウム「県民みんなで取り組む食品ロス削減」では、以下の内容が話されました。全編は下記サイトでご覧いただけます。
食品ロスシンポジウム セミナーサイト
https://www.youtube.com/watch?v=SLB6Cp-_x84
シンポジウムのポイント
① 基調講演で、神戸大学名誉教授、NPO法人ごみじゃぱん代表理事 石川雅紀氏が
「家庭での削減 食品ロスダイアリー」について話されました。
環境省のサイトに 食品ロスダイアリーの説明と取り組み方があります。簡単ですので是非ご覧ください。 https://www.env.go.jp/recycle/diary.pdf
② 食品ロスを岡山で減らす取り組み事例の発表では、
食品レスキューは笑顔を運ぶ~私の経験から~のタイトルで、(株)ケンジャミン・フランクリン代表取締役 成田賢一氏が取組の紹介をされました。
成田氏は、移動販売スーパー事業やカフェ事業を、吉備中央町を基点に周辺市・町で行っておられます。
事業で余った食品や、農家から頂いた野菜を他人にあげることが出来ない。なんとかできないかと、国内・海外オーストラリア:OZハーベスト=食品ロス 無料提供スーパーや英国で学ばれた結果 2018年3月に任意団体フードシェアリングジャパンを設立(現在NPO法人化検討中)され、倉庫を持たず連絡を受け、貰いに行き、すぐに配達。 食に困る人々や施設63団体、養護施設へ、フードロスとなった食品・食材を届けておられます。
2018年12月~19年5月は水害で被災した真備地区で毎週土曜 無料配布を24回実施しました。 2020年 1月 第7回食品産業もったいない大賞受賞。 2020年9月 早稲田、明治大学 学生も参加し、フードシェクァリングトーキョーの活動がはじまり、今後500団体設立目ざしておられます。
次いで、スーパーハローズとフードバンククアリスのコラボについて紹介がありました。
同社は、先述のフードシェアリングジャパンやフードバンク岡山、フードバンクアリス(倉敷市アリス福祉会))などの支援組織にも賞味期限前の食品をたくさん提供されています。また、2017年11月からハローズモデルとして食材を必要とする団体が近くの店舗に近くの団体が取りに行く方法を確立。同業の天満屋ストア、両備ストア、山陽マルナカ、わたなべ生鮮館なども今は支援をされています。
2021年に食品表示法の猶予期間終了。罰則規定が始まるので、今後スーパーからの食品提供急激に増えると同社太田さんは話されました。
ハローズでは、食品100トンをフードバンクに提供、1g1円で元売価換算すると1億円 にもなります。このうち半分をフードバンクアリスに提供しています。
ここからフードバンクアリスの活動を紹介します。同会は、更生保護施設 ・薬物依存からの脱却目指すダルクなどを支援、本年9月からはコロナ禍の影響で個人からの希望が急増し支援しています。 岡山市環境局とも協働しています。2カ月に一度 無料ストア 倉敷西阿知で開催。
水島広江本部に倉庫があります。桃太郎の街岡山コンポストも設置。食材の提供元は、上記ハローズの他、山崎製パン(袋に入った物)、魚宗フーズ(巻き寿司:毎日)、日本アクセス チルド食品、冷凍食品 月1t、スポットでは、冷凍ワッフル 2t車一杯(福山 廃棄物業者より) 。農水省からの紹介でデルタ航空(堺市)からも提供受けたけれど事業所閉鎖となり、今後の提供はないとのこと。
ちなみに、フードバンクの数は、ドイツ 3000団体、イギリス 2000団体だそうです。サッカープレミアリーグでは試合の時にもフードバンク活動を行っているとのことで、ニューカッスルでは、試合開始前2時間で、お金の寄付+フードドライブで25万円相当集まるそうです。日本は、140団体のフードバンクが活動中です。
ここからは、日本初のコミュニティフリッジ の紹介をします。JR北長瀬駅南に隣接したブランチ北長瀬に、「北長瀬 コミュニティフリッジ 」が11月20日にオープンしました。日常生活に困難を抱えるひとり親家庭を対象に食の支援が始まりました。
事前に登録した一般の家庭や企業が寄付した食品を冷蔵庫=地域のみんなの冷蔵庫(公共冷蔵庫)にストックします。事前に登録した利用者はアプリでロックを解除して中に入り、24時間いつでも無料で食品を持ち帰るシステムです。
前述のフードシェアリングジャパンも食品を提供しています。
今後は、困窮する学生にも対象を広げていく予定です。

