「お掃除ランナー」の宮路胤哉さん
【WRITER】
松原 龍之さん
松原さんの紹介記事は
こちらから。
●富士土地株式会社 常務取締役
●岡山経済新聞 編集長
●NPO法人グリーンバード 岡山チームリーダー
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昨年秋、岡山に新しい歴史が始まった。
「第1回おかやまマラソン」
2015年11月8日、天気予報は雨。
晴れの国おかやまでも誰もがあきらめるほどの空模様だった。
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この日、約1万5000人のランナーが岡山の街を駆け抜けた。
その中に、制限時間ギリギリまでゴミを拾うランナーがいたことは、あまり知られていない。
彼の名前は、「お掃除ランナー」の宮路胤哉さん。
全国各地の大会でゴミ拾いをしながら走る
「お掃除ランナー」として20回以上も参加している。
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このレースで拾ったゴミの量は約400リットル。
ゴミの種類は、ランナーが捨てたコップ、チョコレートの包み紙、ペットボトルが主なもの。
宮路さんが、ゴミを拾いながら走るのには理由がある。
マラソン大会は、ランナーだけで出来ていない。
計画を練ってくれた人、準備をしてくれた人、
応援をしてくれた人、ボランティアで関わってくれた人。
多くの人がいて、ランナーは大会で走ることができる。
だから、「ランナーは、感謝の気持ちを忘れてはいけない」と宮路さんは言う。
「お掃除ランナーはパフォーマンスなんかではない、本当にゴミが1つも捨てられていないマラソン大会にしたい」
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彼の存在を知ってほしい。彼の想いを知って欲しい。
全国にたくさんのマラソン大会があるが、ゴミの落ちていないマラソン大会はおそらくない。
ゴミの落ちていない「おかやまマラソン」への歴史もこの日始まったのだと思う。
この日、天気予報は外れ、雨はほとんど降らなかった。
奇跡のようなことかもしれないが、「おかやま」で奇跡が起らないとも限らない。
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▼ 第1回おかやまマラソンの開催結果は
こちらから。