持続可能な社会を考える 「地域で取り組む気候変動対策」

地域課題・社会課題環境岡山市

今日は、こんにちは、ゆうあいセンターSDGs&CSR相談員 小桐です。
岡山でもいよいよ梅雨に入りました。このところ、雨が降り、梅雨らしくなっています。旧暦で言うと今は皐月です。「五月雨を集めて早し最上川」(芭蕉)のとおり、雨の季節です。皐月晴れは、梅雨の合間の晴れの事、二十四節季 「芒種(ぼうしゅ:稲・麦など芒(のぎ)をもつ穀物の種をまく時期)」も過ぎ、県南では、田植えが最盛期を迎えようとしています。

4年前の7月は岡山県では、西日本豪雨災害で倉敷市真備町や岡山市東区をはじめ各地で甚大な被害を受けたことは、記憶に新しいことです。2016年以降は毎年、日本のどこかで、豪雨・台風の災害が発生しています。今年の雨はどうなるのでしょうか? 豪雨災害を予知するのに「線状降水帯」の予報も今年から取り入れられるということになり、災害に対する意識を高める必要がある昨今です。

私は九州の西の端、長崎県の出身なのですが、45年前岡山に来て最初に驚いたのは、雨が1日中降り続くことは稀ということでした。これが「瀬戸内海の気候なのか」「雨粒もさほど大きくなくやさしい」と感じたことを今でも覚えています。しかし、今は雨の降り方も雨粒の大きさも大きく変わったように感じています。個人の感想ですが、これが気候変動かと。 当時は線状降水帯ということばすらありませんでした。

SDGsの目標13のターゲット13.3には、気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善するとあります。
どの様なことをしていけば良いのでしょうか? どんなことが岡山で行われようとしているか、身近な話題を2件ご紹介します。

1件目は、8月5日(金)10:00~17:30(9:30開場)に岡山コンベンションセンター1階イベントホールで開催される「第9回おかやま環境教育ミーティング」です。 主催:おかやま環境教育ミーティング実行委員会、
岡山県、(公財)岡山県環境保全事業団です。

コロナウイルス感染防止の観点から150名の規模に絞って開催されます。3年ぶりの対面開催となりました。午前中は25団体ほどのブースが出展され、環境への取り組みを紹介すると共に参加者と交流をします。前回は、企業や中学高校、環境活動を行う団体などが参加しています。
午後からは10ほどの分科会に分かれ、気候変動への対策も含め、参加者が個人単位で取り組めることについて、話し合います。気候変動は、私たちの日々の行動によって起きているのですから、一人一人がそこに気づき、行動変容をすることから緩和策が一歩進むと考えます。

例えば、海洋プラスチックごみと並んで問題となっているファストファッションの使い捨てによる衣料品の大量のゴミ問題について。ファッション産業の裏面にある課題を共有しながら、今後私たちがどのように行動すると良いかについて考えていく分科会なども開催予定です。各分科会の詳細が決定すれば新たに情報が発信されます。
http://www.kankyo.or.jp/asueco/about_asueco/meeting/

問い合わせ先は、公益財団法人岡山県環境保全事業団 環境学習センター「アスエコ」
担当:柏原さん・多田さん  TEL:086-224-7272  FAX:086-224-7273 E-mail:asueco@kankyo.or.jpです。


次にご紹介するのは、中学校が挑む気候変動対策です。
岡山市立操南中学校では、自校の美術室で断熱改修をして、気候変動の緩和策に繋げようというプロジェクトが立ち上がっています。単に自校だけの為でなく、断熱の効果を広く地域や市民の方々と共有し、一つのモデルケースとして成功させようという事でもあります。

同校では、これまでに地域での学習を通して社会課題を知り、自分事として捉え、解決策を提案し、実施してきた経緯があります。過去の取り組みと併せて今回の美術室の断熱についての思いと取り組みを「操南中・断熱改修ワークショップ実行委員会」 でクラウドファンディングを担当する竹島先生のメッセージを編集してお伝えします。

これまで、中学生達は地域学習を通して、「未来に伝えたい宝」「未来までに解決したい課題」を考えました。課題の中には、「ゴミのポイ捨て」「海・川をきれいに」「防災に強い地域づくり」などがありました。その課題の解決のために自分たちで出来ることを考え、地域・社会へのアピールとして行ったのが、「プラ肥料殻モザイクアート」ならびに「四番川プラごみ回収大作戦」などのアクションです。

次に考えたのが美術室の断熱です。
 2020年6月、岡山市のすべての小・中学校で、普通教室にエアコンが設置されました。しかし、ほとんどの特別教室(音楽室、美術室、理科室…など)はそのままです。
同校の第2美術室(北館1階東端)は、本館の陰にあり陽射しが入りにくく、冷暖房はありません。昨年度冬はだいたい室温5℃程度で、苦肉の策でガスストーブ1台を入れていましたが、なかなか温まらず、生徒や教員は重ね着で授業を行っていました。夏には、風通しが悪く暑さもあります。学習環境の改善としても、自ら行動しよう&学ぼう、という思いが今回のプロジェクトになりました。

現状、特別教室へのエアコン導入計画はありません。将来、エアコンが設置されたとしても、ガラス窓が多く(しかも特別教室は普通教室よりも広い)、壁なども断熱を施していない教室では、夏は冷気を、冬は暖気を逃してしまうことになります。これでは、脱炭素社会を目指すことにも、エネルギー消費を抑えることにもならないのです。以上のような理由で断熱改修ワークショップに取り組むことで、気候変動学習や持続可能な環境づくりを推進することにしたのです。

私どもの実行委員会は、学校・NPO・専門職など多様なメンバーから成り、中学生実行委員会と連携して本事業を実施、成功させたいと考えています。中区にある岡山市立操南中学校(生徒数約820名)では、気候変動学習とSDGs推進活動の一環として、このワークショップに取り組む予定です。

同プロジェクトは、「地域と学校のつながり」「中学生とさまざまな大人とのつながり」「学校の勉強/職場の仕事とSDGs(地域・グローバル課題)のつながり」などSDGs17パートナーシップによる課題解決へのモチベーションと行動力を高めることにもつながるという側面も持っていると考えています。

「操南中 断熱改修ワークショップ」は、2022年、8月18日(木)8:30~12:30 で実施予定です。
 当日は、建築士や工務店、建具屋さんなどの大人たちと、有志生徒30~40名がグループ活動を通して、キャリア(生き方)への気づきを持てるようにします。
 施工後は、授業や委員会・部活動などで第2美術室を使用し、中学生自らが取り組んだ成果を実感し、地域や色々な大人と繋がることのよさ、SDGs達成に向けた意欲を高めていけると考えています。

このワークショップの開催には1年以上の時間がかかりました。昨年8月7日に倉敷市立柏島小で行われた断熱改修ワークショップを視察後、11月21日から実行委員会を立ち上げました。
並行して、11月30日(火)気候変動学習会を皮切りに2回実施、初回は、ゲスト講師に認定NPOおかやまエネルギーの未来を考える会代表 廣本悦子さんを招くなどして気候変動や断熱の意義など学習しながら14回の実行委員会を重ねてきました。

今年度5月からは、操南中学生実行委員会を設立し、活動を開始しています。2年生の総合学習でもSDGs環境学習プログラムとして学びを深めており、気候変動問題の解決には、各教科の学びやさまざまなSDGが相互に関連づけながら、自らが主体的に企画・提案・実施(行動)していく必要性を学んでいます。

廣本さんは断熱の必要性について以下のようにお話をされました。
「住宅・建築物は日本のエネルギーの1/3を使っていると言われます。2050年には日本も脱炭素社会を実現することになっていますので、再エネや高効率の省エネ機器導入とともに、建物の断熱性能を高めることが必要です。
学校を断熱改修することは、生徒や先生、地域の皆さんにCO2削減だけでなく、快適で健康な生活を送れることを体験していただけ、生きた環境教育にもなるのではないでしょうか。また、これをきっかけに地域内外でゼロカーボン化の取組が拡がっていくことを期待したいと思います。」

竹島先生はメッセージの最後で、
皆様におかれては、ぜひ本取り組みの概要をお知り頂きたく、下記HPのご高覧をよろしくお願いいたします。
 https://readyfor.jp/projects/95503 
「プロジェクト概要」をご覧ください。諸般の事情により、本メールはクラファンの協力依頼をしているものではありません。

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