山陽新聞社主催の連続シンポジウム「SDGs地域課題を探る」レポート

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こんにちは、ソーシャルライターの内田正明です。

山陽新聞社主催の連続シンポジウム「SDGs地域課題を探る」が開催されています。このシンポジウムは、コロナ禍で先行き不透明な時代に、持続可能で活力ある地域には何が必要かを議論するものです。
9月4日に開かれた第4回シンポでは、「若者、政治、未来」をテーマに別木萌果さん(岡山大学大学院)、植田空近さん(岡山学芸館高校清秀高等部)、桑原敏典さん(岡山大学大学院教授)の3名によるパネルディスカッションが行われました。
すでに当日の様子が、2021年9月5日の山陽新聞朝刊に掲載されています。そして、10月3日には特集記事が掲載される予定だそうです。
また、1週間程度は、その模様を動画で見ることができますので(こちらより)
私から動画を見る時間のない方向けに簡単に要点をまとめました。かいつまんでご紹介しており、発言そのままの記載ではないことをご容赦ください。詳しくは公式サイトの動画や山陽新聞の記事をご確認ください。

○まず、最初にモデレーターの石原達也さん(SDGsネットワークおかやま代表)、岡山一郎さん(山陽新聞社編集員室長)から趣旨説明がありました。

<石原さん>
・今回は特に政治参加をテーマにしている。SDGsの目標16「平和と公正をすべての人々に」を構成するターゲットとして、「説明責任のある公平性の高い公共機関を発展させる」(16.6)、「対応的、包摂的、参加型及び代表的意思決定を確保する」(16.7)といったことが入っている。
・また、目標10「人や国の不平等をなくそう」を構成するターゲットの「年齢・性別・障がい・民族・出自・宗教・経済的地位などに関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する」(10.2)、「差別的な法律、政策及び慣行の撤廃、ならびに適切な関連法規、政策、行動の促進を通して機会均等を確保し、成果の不平等を是正する」(10.3)が関連する。

<岡山さん>
・連続シンポジウムの共通のテーマとして、東京一極集中が進む中、地方はどう生きていくかということがある。
・持続可能な地域をつくるために次世代の若者たちが社会に関わり、政治という政策決定システムの中に入っていくには、どうすれば良いかということを考えたい。

○パネルディスカッションでは、登壇された3名の方が、主に次のようにお話ししました。

<別木さん>
・これまでに学生団体「ivote」で主催者教育に関する活動を行ってきた。若者の政治への関心や投票率の低い理由について、①政治が身近でなく関心がない、②政治がわからない、③議論に参加したいと思えない、④自己効力感がない(どうせ自分の声は届かない)、⑤若者は忙しい、の仮説を立てた。
・②以外は個人の資質ではなく環境の問題といえるのではないか。

<植田さん>
・すべての若者が政治に関心がないわけではないが、実際に若者の力で政治を動かしていくには、政治に対する意識が高い人だけでは難しい。多くの若者が政治に関心を持つ環境をつくることが重要。
・日本の若者の特徴として、社会を自分が動いても変えられないものだと考えている。SNSでの発信であったり、政治に関わる団体に参加するなどして、自らの意見で社会を変える成功体験を積むことで、社会参加につながっていくのではないか。

<桑原さん>
・若者の政治関心が低いことを若者のせいにするのではなくて、周りの状況に問題があるのではないかと考えている。若者の生き方の中に政治が選ばれていないのが現状ではないか。
・一番の問題点は、政治を通して世の中が変わるという実感が持てない状況に今の日本がなっていることである。災害が起これば、ボランティアに参加する若者は多い。社会に貢献いたい、人の役に立ちたいと考える若者の手段に政治が選ばれていない。
・主張したり、他人の意見に物申す人に対するネガティブな印象が、日本の社会や若者同士の中にあるかもしれない。

<別木さん>
・SNSの普及で政治に関する情報を得やすくなったが、課題として、①自分の思いを発信して批判されることを怖れる若者が多い、②自ら調べないと情報までたどりつかない、の2点がある。

<植田さん>
・若者みんなで投票して社会を変えていこうと思うと、学校での教育しかない。しかし、中立性が求められるため、学校教育で政治を扱うのは難しい面がある。
・政治をタブー視するのではなく、政治家の方に学校に来ていただくなど、積極的に政治と関わることで優しくて平等な社会が実現できるのではないか。

<桑原さん>
・教師がそういう力を大学で十分身につけているかどうか。教師が社会の問題に関心を持ち、社会のために貢献するということができているのか。社会と教員を目指す大学生が関わることが重要。
・子どもたちを1人の市民として尊重し教育すること。つまり、彼らの意見を聞き、その意見を尊重して政治に反映させる。そうすることで、若者自身も世の中、地域社会に認められているという感覚を持つことができるし、地域にとっても次の地域の担い手を育てることにつながる。

○最後に岡山さんが、次のようにお話しして、シンポジウムは終了しました。

<岡山さん>
・これまで主権者教育といえば、模擬投票をしたり講演会をしたりということでやってきた面がある。これは投票率を上げるだけが狙いのようなところがあったが、そうではなくて、陳情書を作成するなど新たなスタイルで政治参加、民主主義を追求していくことがより良い社会や地域づくりに繋がるのではないか。

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