SDGs情報2件 新型コロナウイルスから学ぶべきこと、日本のSDGsの取り組みの弱点

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こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今回は、SDGsに関する情報を2件お届けします。
1つめは、ゆうあいセンターに配架しているSDGs・CSRに関する雑誌「オルタナ 61号」の特集記事の紹介です。「新型コロナと持続性」という特集ページがあり、数名が異口同音に興味深い今後の社会の在り方について寄稿されています。
 代表して3名の方のコラムを抜粋してご紹介しますが、ぜひ一度原文を読まれることをお薦めします。

①コロナ禍の本質は「SDGs」 竹村眞一氏 京都芸術大学教授 NPO法人ELP(Earth Literacy Program)代表理事 
新型コロナウイルス感染拡大で問われたのは、物理的な距離だけでなく、都市の3密を支えるサプライチェーンの遠さ。
遠方から運ばれる食料、エネルギー、人などグローバル経済との構造的距離、そして地球や生命との距離感。
都市文明が感染症リスクを生んだ。古代文明より、人間と糞尿の集中化は、動物由来の病原菌の変異と人間への感染リスクをもたらした。
77億人の過半が都市で暮らし、水道やトイレ、衛生環境の整わないスラム街は感染爆発の火薬庫。
新たな感染症の発生の根源にあるのは地球環境危機、生命界と人間界の距離感の攪乱。人間による生物生息地の開発は、生物の生息の過密化を引き起こし、家禽類との近接化でウイルスの変異をもたらした結果

持続可能性の概念のアップグレードが必要。コロナ問題の核心はSDGsの問題。 目標6「水・衛生改善」、11「レジリエントな都市の再設計」、13「気候変動適応」、15「陸域生態系(湿地、熱帯林の保全)」、1・3・8「貧困・医療福祉・雇用」が自分事として理解しうる状況になってきた。 社会基準が「地球設計」になっていない。今の経済(資本主義)が自然の経済(自然資本)とうまくいっていないことが問題と指摘しています。

②デュアルモードの社会構築を  田坂 広志氏 (多摩大学大学院名誉教授)
新型コロナ感染症が落ち着いても、将来新たなウイルスによるパンデミック危機は必ず何度も起きる。
パンデミックに耐えられるデュアルモードの社会構築が必要。経済モードと安全モードの両立。
安全モードは非三密・社会的距離の原則に基づいて、移動の最小化、外出抑制による接触回避のニューノーマル(新常態)。そして、ニューノーマルを実現することで、政治(首都機能分散、地方への権限移譲)、経済、経営、医療、福祉、教育、文化などすべての面で変化が起きて行かなければならない。 ピンチはチャンス、絶好の変革期。

③危機がもたらす文明の移行 平川 克美氏 立教大学客員教授
分業により人間は高度な生産を達成でき、個人による利己の追求が公益を増加するとした、アダムスミス以来の考え方は、文明のバックボーンとして政治・経済の重要な理念としてこれまでありつづけた。しかし、「貧富の格差拡大」と「自然環境の破壊」という結果を招いた。社会と自然の環境破壊に対して、地球が我慢ならなくなった時に新型コロナウイルスの流行が世界を襲った。
ウイルスの蔓延を防がないと経済活動の再開はできない。ワクチンが開発されるまでは、国や自治体が公的資金を投入しないと足元の産業が衰退する。ドイツの様に財政支援は青天井とした政府も現れた。これは、コロナ以前のグローバル経済、福祉予算低減、民営化、自己責任といった価値観を180度転換させることを意味する。社会共通資本の充実、国家による財政出動、生活インフラの自国生産など新しい潮流が今後主流になっていくようであれば、大きな文明史的な転換になると筆者は言っています。

2つ目は、日本のSDGsに関する取り組みの評価です。
持続可能な世界の実現を目指して設立された 一般社団法人 SDGs市民社会ネットワーク(略称:SDGsジャパン)。
そのホームページに新しい情報が掲載されました。概要をご紹介します。ぜひ原文をご覧ください
①「持続可能な開発報告書2020」公表 日本は17位に後退
ドイツの財団と持続可能な開発ソリューション・ネットワークが共同で制作した「持続可能な開発報告書2020」
で、日本は、2019年の15位からランクを2つ落とした17位という結果となりました。ランクが落ちたこともですが、取り組み内容がどう評価されているかを見ることが重要だと考えます。

SDGsの達成に関わるCOVID-19の影響を分析した結果、SDGsが政策の指標になりつつも、その進捗が停滞、後退する恐れがある。日本では、5つの目標の取り組みが不十分とされ、それ以外に、ゴール10「不平等をなくそう」 の取り組みが後退していると指摘されました。 

最富裕層と下位層40%の所得比」(パルマ比率)と66歳以上の高齢者の貧困率」の改善が見られないことが理由ということです。しかし、世界と比較すると、パルマ比率は世界で最も小さい部類に属するといわれています。そうは言っても
国内での貧困率は16%、ひとり親世帯の半分は貧困で苦しむ現状です。
誰一人取り残さないというSDGsの精神に沿って、取り組みを進めていきたいものです。
この報告では、日本の各目標に対しての取り組みがどのように変化したかも記載があります。

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