もっと輸入ペットに関心を持とう

地域課題・社会課題その他

こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今回は、コロナウイルスに代表される「ウイルス」とペット、そして私たちの関係について
ご紹介します。決して、ペットをたくさん飼おうという話ではありません。

今回の新型コロナウイルスのパンデミックになった原因は、蝙蝠が持っていたウイルスが、ウイルスの中間宿主と言われているセンザンコウから人に感染したからだと言われています。このセンザンコウはアフリカから中国に漢方薬の原料として多く輸出されているものだそうです。

WWF(世界自然保護基金)では、新型コロナウイルスは、野生動物からヒトに感染するようになった「人獣共通感染症」であること。外来生物が病原菌やウイルス等を体内に保有し、人獣共通感染症を媒介する危険性があることを指摘おり、外来種問題が、生態系保全のためだけではなく、人間の生活を守る上でも重要な問題であると言っています。

カリフォルニア大学の研究では、人間が野生生物の生息地を破壊し、数を減らすことが、ウイルスが人間に感染するようになる機会を増やすこと。そして、狩猟や取引、生息地破壊などの理由で個体数が減った動物が持つ人畜共通ウイルスの数はそれ以外の原因で減った動物の数の2倍も多かったデータがあるとしています。

実は、野生生物の国際取引の一大中心地が東南アジアであり、中国や日本向けの「エキゾチックペット」と呼ばれる動物を扱っています。
民間の野生生物取り締まり監視団体トラフィックのまとめでは、カエル、ヘビ、イモリなどペットとして大量の動物が日本、アメリカ、欧州などに合法的に輸出されているが、象牙やサイの角、スッポンもどきなど違法な動物も多く輸入されているとしています。

野生生物保全協会(WCS)では、陸上の野生生物の商業取引が、彼らの体内で変化した病原体が人間に移行する絶好の機会となっている。
別の団体、グローバル・ワイルドライフ・コンサベーションは、各国で消費を減らし政府が取引を禁じることは、地球環境にとって人間の健康にとっても重要。
国連食糧農業機関(FAO)は、人間、家畜、野生生物のすべてを健全な状態の保つ「ワンヘルス」の実現が重要と述べています。

このようにペットとして輸入される動物からのウイルス感染が大変危惧されている状況なのです。このような背景から、違法、無規制の野生生物の市場を閉鎖する政策についての調査が行われました。東南アジア諸国と日本では大きく反応が違いました。
 規制政策の実施に関して支持する率は、ミャンマー96%、香港93%、タイ、ベトナム90%、一方、日本は54%と低い結果でした。日本人全体が殆ど日本とは関係ない問題と捉える人が多いということです。 

しかし、日本にもペット目的で野生生物が多数されており、規制や管理が不十分であるとWWFは指摘しており、国内にはない感染症拡大のリスクにつながるとしています。
ペットとして人気の高いコツメカワウソが、日本国内で一時的にでも放された場合、感染症を伝播するリスクがあるとのことです。2019年には、タイからコツメカワウソが日本に密輸入される直前で警視庁に摘発された例があります。

ペットを介したウイルスによる感染症の危険は、新型コロナウイルスだけはないのです。
関心がないので知らない、知らないから危険な生物を購入してしまうリスクは十分にあるということを認識する必要があります。

ウイルスと自然界の関係では、このようなことが言われています。
色々な生物や微生物が生息する自然界の土では、生物が織りなす複雑な環境によって、一つの病気は簡単には拡散しない。土の持つ物理化学的な性質によって、先ず大部分の病原体は吸着されます。都会では風が吹くたびに舞い上がりなかなか落ち着かない粉塵も、森林では湿った多孔質の土壌に捕まり清浄な空気が保たれる。そこには数多の微生物がひしめいており、それらが産出する生理活性の高い化学物質に曝露され、病原体は瞬く間に多重の競争・共生関係の網に取り込まれるといわれています。

ウイルスはステンレスやプラスチックなど化学的に安定で他の生物活動が少ない人工物の上(他の微生物にとって餌となる有機物がほとんどない環境)や、空間的に拡散して薄まらない密閉空間などで低温に保たれれば、結晶のような物質的側面を発揮して長時間生存する傾向がある。

今回のウイルス感染症の患者は、大都会ほど多いという事実。人の密集もありますが、自然の土が少ない環境では、長生きするので、感染しやすいということを証明しています。
都会の中で、海外から輸入されたペットを飼うということは、感染症のリスクをあわせもつことを認識する必要があります。

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