「おかやまを持続可能な地域に 新たな動きはじまる」
イベント・セミナーその他
こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今回は、岡山がさらに持続可能な地域として続いていくための新しい取り組みに2つを紹介します。
1つ目は、6月27日に山陽新聞さん太ホールで山陽新聞社が主催して開催されたシンポジウムです。
今年140周年を迎える同社が、令和となった今年、新たに地域の在り方を考え、持続可能な活力ある岡山地域をどうつくるかを県民と共に考えるとして始まったイベトです。5回シリーズで2か月に1度くらいのペースで行われます。
各回に地元の関係者に集まってもらい、地域の課題について考え、その解決策を探ろうというものです。
第1回目は、岡山市出身の京都大学京大こころの未来研究センター 広井教授が基調講演をされました。
テーマは、「AIが予測する未来から地域を考える」、第2部は同教授も加わって、パネルディスカッション
が開かれました。
パネラーは、大森岡山市長(備前地区代表という言い方も出来ます)、作家あさの あつこ氏(美作市在、美作地区代表)、大久保 憲作氏(一般社団法人高梁川流域学校 代表理事)、石原 達也氏(SDGsネットワークおかやま代表;岡山NPOセンター代表理事、他社会市民活動多数)進行は同新聞社岡山氏が勤められました。
いつもと一味違うこのシンポジウムは、講演内容について、事前にSDGsネットワークおかやまの定例会で参加者30数名によって、どううけとめ、どう考えるかについて話し合いを持たれていて、後半のディスカッションの中で質問や意見として公表されました。講演の内容を一部のパネラーの意見だけでなく、社会課題解決に取り組む市民がまとめた意見も紹介されるというものです。
< 講演のポイント >
AIが描いたこと:東京1極集中では、日本は破滅、地方分散となっていくことが必要。
今後8~10年は都市集中が継続するが、17年後から潮目が変わる。
背景:・債務残高先進国中1位 1000兆円、将来世代への先送り
・格差拡大 貧困層の増加:生活保護比率 0.7%(’95年)→1.7%(18年;’60年水準に戻った)
・社会的孤立状態 世界最悪 16% 家族を超えたつながりがない人数
・若者困窮で、晩婚化・非婚化を生み、出生率低下。20~30代の年収300万円がキーポイント
若者支援が必要である
・地域が活性化している好事例もある。岡山県では、真庭市、西粟倉村など
人口増加時期('45年~’08年)の延長線上に未来はない。時代の変化を見る必要がある。
①人口増加期は、物質的に豊かになった高度成長期=農村→都市への人口移動 工業化 食料自給率減少。良くも悪くも中央集権化、東京1極集中
②’80~90年代 アメリカンモデルで郊外大型ショッピングモール全盛:人々が“町”を捨てた時代。シャッター商店街の発生、全国化
③令和時代 高齢化、人口減少、若い世代の地元志向の時代と言える。高齢化は、地域密着人口(子どもと高齢者の人工合計)の増加を促す。まちづくりも福祉視点が重要:退職者の居場所づくり、人にやさしい街づくり→ 既にヨーロッパでは車乗り入れ禁止、徒歩で歩いて生活できるコミュニティと空間構造を作り出している。 海外からの旅行者は、日本は座れる場所がないという感覚。
< パネルディスカッションサマリー >
・政府は地方創生を掲げて5年、しかし何も結果は出ていない。1極集中が続いている。
・今後は多極集中になっていく必要がある。他極集中にもいくつか考え方がある。地方中核都市を極と捉えるか、5万人、1万人の町も極ととらえるか
・移動:買い物、通院、顔見知りとや地域でのコミュニケ―ションの在り方が問われる。IOTやテクノロジーで解決で商品は手に入るがそれだけでは、補えないコミュニケーションの部分もある。全てではない。
・地方でも1極集中はある。各県人口1,2位の都市の人口比率で岡山は2位61%(1位京都63%)と高い。
高梁川流域の7市3町は岡山県の人口の40%が済む 流域ネットワークを組んでいる。
・SDGsネットワークおかやま定例会からの意見として、AIの分析は、女性・暮らしの視点での分析が欠如しているのではないか。
・若者支援が今後必要である、ベーシックインカムの考え方。若者向けの社会保障制度の充実。農村と都市部の金の再分配
・まちづくりは人の本質をどう考えるかだ。人の心をスクウこと。どういうまち・市・県・国にしたいのかを個人毎に考える必要がある。価値観・幸福論・コミュニティを論じると良い。高梁川流域連盟の構想者である故大原總一郎氏は、ユネスコの理事も務めながら、外国とも仲良くする必要はあるが、まずは隣人・地域を大事にと言った。利害関係者の調整(理解・納得)が必要なので、人にやさしい街づくりは時間がかかる。
・高校教育の問題を考え直す必要がある。普通科という科は時代にそぐわない。多角的な実業科教育を提供すべき。
以後、話題提供についてSDGsネットワークおかやま定例会を使い事前の議論の場を設け、そこからパネラーと共に持続可能なおかやまをつくるための行動に結び付くようにシンポジウムが開催されます。定例会はどなたでも参加できます。
2つ目は、奇しくも同じ日に行われた上記SDGsネットワークおかやまの若者部会の立ち上げです。
SDGsネットワークおかやまと岡山市ESD推進協議会の2者の主催で行われました。
年齢上限を30歳として、大学生、高校生を中心にこれからの岡山を持続可能な地域にしていくために、まずは他地域の先進事例を学び、自分たちはどうしていくかにアイデアを出す会議としてスタートしました。
初めに、SDGsネットワークおかやまの若手メンバーが昨年12月に設立して以後の状況や活動について紹介しました。「SDGsに関わる市民団体や企業など幅広く参加し、SDGsをキーワードに輪が広がっている。」「その中で岡山ってこういうことが足りないよね、そのためにはこんなことが必要だという政策提言や企画の立ち上げがされている。」SDGsに興味関心のある若者がユースネットワークとして活動しているため、若者が動きやすい、アプローチしやすい部会を設立する動きとなったことを説明しました。
続いて、全国レベルで取り組みを展開している団体 Japan Youth Platform for Sustainability (JYPS)のメンバーから活動の強みや弱み(プラットフォームならではの良い点や難しい点など)の説明がありました。同ネットワークは、社会のすべて構成員が、公平に自らの意見を政策に反映させることを通じて、衡平で公正な社会が実現された世界を目指すビジョンを掲げています。その為に、政策提言を行っており、どのように政策提言を行って社会に影響を与えられるかについての言及もありました。
説明の後質疑応答にはいり、具体的にどのように政策提言を行うのか、意見の絞り込みをどの様にやっていくのか、資金調達についてなど様々な質問がよせられました。地方から社会を持続可能に変えて行こうとする若者たちの参考となりました。
その後ワークショップを行い、できそうなこと・やってみたいことを出し合いました。これまで、岡山の若者団体はそれぞれにポリシーがあり、分野もばらつきがあったので、一つのまとまりとして活動していくことの懸念もありましたが、ワークショップでさまざまな意見が出たことから、さまざまな視点を持った人がいるということは、それだけのアイデアがあるということに気づきがありました。今後の若者部会の活動にご期待ください。
