「SDGsを身近に10 岡山でのSDGsのイベント報告⑥」

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こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今回はSDGsに関するイベントの第6弾として、4月9日に山陽新聞さん太ホールで開催されたSDGsフォーラム in 岡山2019を紹介します。「SDGsでつながるオールおかやま~持続可能な地域の未来とは~」 というテーマで行われたシンポジウムで、約300名の参加で盛大に行われました。

第1部基調講演 地方が目指すべきサステナビリティ 地方企業のサステナビリティを考えるというテーマで調査本部研究主幹 大和証券 サステナビリティ(CSR、ESG投資、エシカル消費等)担当 河口 真理子氏が講演をされました。4月18日の山陽新聞で2面に渡って紹介されました。ここでは、新聞記事にかかれていない部分を紹介します。

講演のポイントは、SDGsの目標は2030年までに、世界中で、誰ひとり残さないという前提で、個人、企業、NGO/NPO、行政、教育機関など様々な団体が、単独あるいは協力・協働によって17の目標と169のターゲットを達成しようというものです。これまでの延長から考えて積み上げたのでは無理なので、2030年の目標達成から逆算して(バックキャスティング)考える必要が有る。同時に他の人、他の団体と協力して行う必要がある。

そのために企業経営者はこれまでの意識を変革する必要がある。経済優先で一部環境、人間社会のことを考えていた思想を改めるべきである。地球があり、そのめぐみで人間社会も存在できて、その中に経済があるということ。誰も取り残さないとは、これまで市場競争で勝ち負けがあって淘汰されることがあったが、その負けた企業や人々も取り残さないということです。

SDGsを取り組むにあたっては、是非17の目標と169のターゲットを読んで欲しい。そこから自分の企業に当てはまることを考えて言ったら良い。SDGsは新しい地球憲法であり、人類の社会、経済を変革するために作られた。SDGsを達成するためのビジネスが今後隆盛となり、逸脱すれば排除され、淘汰されることになる。というものです。

SDGsの目標取り組みの普及のために、中小企業対象に、外務省が税理士会と組んで経営者を指導する動きがある。今後金融もESG投資(環境、社会性、企業統治に配慮した事業を行う企業優遇)の流れがさらに強まる。国民年金基金もSDGsとESG投資に方向が向いていく。

SDGsで地方創世を考える意味は、SDGsのフレームワークを使うことで、多様な人々が集まることができる。新たなビジネスのチャンスが始まるから。 歴史的に見ると、新しい動きは国の中央ではなく、辺境の地から始まっている。明治維新も薩摩や長州、土佐などが変革の中心をになった。

現状中小企業の84%はSDGsのことを知らない。知っていても何をしたらよいかわからない。しかし、大企業からのサプライチェーンや取引の関係で中小企業にも今後、影響が及んでくる。

必要な視点としては、生物多様性への配慮、鎖国していた江戸時代の暮らしに学ぶ、利害関係者(社員、顧客、取引先、地域、株主、入社希望者など)とのネットワークを形成が挙げられる。
経済を大きくするのではなく、地域で生き残る戦略を考える。廃県置藩の考え方が持続可能な地域の未来を作る。
地域の雇用では、男性1人のフルタイム勤務より、子育て中の母親の複数パートの雇用などにシフトする事が考えられる。

第2部のパネルディスカッションでは、岡山市大森市長、真庭市太田市長、岡山経済同友会宮長代表幹事、岡山大、槙野学長と講師の河口氏が登壇しました。進行は、岡山大学狩野SDGs推進担当理事でした。
冒頭狩野氏より、河口氏の講演の要約をご自身の言葉で会場に伝えられました。
「地球は残っても、このままでは人間の生存は危ない。だからこそ社会課題から事業を考え、協働によって目的を達成する「アウトサイドイン」の行動と誰も取り残さないという原則が必要とされている。

パネルディスカッションでは、初めに、各団体のSDGsへの取り組み紹介が行われました。続いて「人材育成」と「SDGs達成のための方策」について話が進められました。2つのテーマにてついて、それぞれの団体の発言を要約しています。
・岡山大:世界に、地域に新たな価値を提供する。世界の教師教育の基点を務める。岡山スポーツ振興からサステナブルなスポーツ都市へそして、産業イノベーションを起こすように経済界ともSDGsの取り組みをする。気候変動に対応する農作物の品種改良にも取り組んでいる。岡山大学は地元の支援で出来た大学、シンクタンクの役目を果たし、困りごとに対応する組織として世界へも繋がっていく。岡山の活動を広く海外に発信するなら、留学生を活用する方法がある。岡山は権力のある人も威張らないで高校生と対等に話をする土壌がある。女性リーダーを今後さらに育てる必要がある。

・岡山市:行政は、全体の総合バランスが必要。SDGsの取り組みを総合的に行うが、市民にわかりやすくするために、「健康寿命」に注目した取り組みを今後アピールする。(35歳以上の市民を対象としたケンコー大作戦)、公民館をベースに世代間の教育に取り組む。また、若者や、高齢者の起業の支援が出来るように新しく組織を立ち上げる。希少生物、農業、フェアトレードについても応援をしていく。

・真庭市:里山資本主義の挑戦。地域資源の循環と経済循環。バイオマス発電、CLT、生ゴミ液肥プラントなどの取組の紹介。人材育成については高校生に農業経営を学ばせたい。人づくり資金として10億円を拠出。今後の日本の農山村のモデルになる様にしたい。市民の幸せづくりの条件整備をするのが市の事業、次世代、次々世代の幸せを考える。

・岡山経済同友会:1企業の視点で無く地域発展を考える。持続可能な社会に貢献し続ける。岡山では先進的な取り組みが多いので同友会も学ぶ、一緒に取り組む。ビジネスを通して、社会課題を解決し、企業価値の創造を行う。元々、日本の企業経営に利他の心 すなわちSDGsの理念は入っている。

会場の参加者にも進行役から声をかけ幾つかの発言がありました。
・瀬戸高校から教師、生徒が多数参加されており、その取り組みの紹介がありました。生徒の発言:地域の課題の一つであるモモの残渣からハンドクリームを作ろうと考えている。資金として200万円を貸してほしい。
これに対し、同友会宮永幹事からは、岡山イノベーションプロジェクトコンテストを実施しているので是非そちらに応募してほしい。また、岡山市と中国銀行などの金融機関とノウハウのある団体が連携して、スタートアップ支援協議会を5月から始める。起業に関心がある人が立ち寄れるスペースとしてイコットニコットにコーディネイターを配置する。
岡山の色々な立場の方々が連携しながら地元の課題を解決して行こうとする姿が見えたシンポジウムでした。

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