企業の社会的責任 環境と食について5~消費の在り方から考える~
地域課題・社会課題環境
こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今週は、環境と食について考える第5回目の情報提供です。
これまでに、食品と環境についてご紹介してきました。今回は、食品の輸入についてスポットを当ててご紹介します。
今日本の食料自給率はどれくらいでしょう? 農林水産省によればカロリーベースでの日本の食料自給率はわずか39%。つまり61%の食料を輸入に頼っています。
国内で消費する食品の量は9100万t、輸入食料は5800万tになります。そして、食品くずや食べ残し、はたまた賞味期限により廃棄される食品の量は、1900万tにもなります。
食べ残し、賞味期限等での食品廃棄は年間500~800万tという量でこれは、世界中の食糧支援量390万tのはるか2倍以上なのです。日本で廃棄される量の食材が食糧支援に回ればどれだけの人が飢えずにすむでしょうか?しかもこの量は、家畜を育てる穀物の量は入っていません。
日本は多くの飼料用穀物をアメリカから輸入していますが、一部南米などからも輸入していて、日本が26万トンのとうもろこしを輸入しているアルゼンチンでは1000万人が飢餓に喘いでいます。つまり、穀物が生産されても、農場の近辺に住む人々の手には入らず、遠い日本やヨーロッパの動物の餌になるという事なのです。
世界の飢餓人口、8億500万人 9人に1人の割合。アフリカのサハラ砂漠以南では4人に1人以上が十分な食料を得られない状況です。まさに、私たちは他国の人の食べ物を奪って輸入していると言っても過言ではないでしょう。
食物を栽培するのには、水が必要です。食べ物を輸入するということは、輸入する国の水を消費する事にもなるのです。 バーチャルウォーター(仮想水)というこの考え方で計算をすると日本人が年間国内で消費する水の量 約800億m³(t)と同じ水の量が輸入している食品を栽培するのに使われた水の量なのです。
別の視点でとらえてみます。人間活動が環境に与える負荷を、資源の再生産および廃棄物の浄化に必要な面積として示した数値を示す考え方として「エコロジカルフットプリント」という計算式があります。実は、今地球規模で考えると 世界のエコロジカルフットプリントは1.5です。 これは、地球の生物が1年間に食べる量に対して地球の生物の量が元にもどる 1年5ヶ月かかる、すなわち私たちは毎年地球1.5個分の食べ物食べて生きているということです。 世界は1984年に地球1個を超えました。
今の日本人の生活では、2.4個の地球が必要と言われています。
日本では1960年(昭和35年)が1.0にあたります。翌年からは1.0を超えています。
世界が地球1個で生活できなくなった翌年、日本は野菜の輸入量が100万tでした、その後増加を続け、2009年にピーク480万tとなります。現在は少し減っていますがそれでも高い数値です。
現在、国内の農業就業人口がこの20年で約45%も減少しているだけでなく、農業就業者の平均年齢は66.2歳(2013年)と高齢化が進んでいます。国としてさまざまな対策を講じてはいるものの、食料の多くを輸入に頼らざるを得ない状況は、これからも長く続くことが想像できます。一方耕作放棄地が国内で増えていることも事実です。都市部に人口が集中することで野菜を自給する人の人数や比率が減ることも事実です。
食べ残しのほとんどは、生ごみとして燃やされますが、通常の生ごみは水分含有量が多く、燃焼のためには燃料が必要です。それは、CO2を増加させます。
輸入は当然船の運搬に寄りますから、化石燃料を使います。
私たちが、食の在り方を変えることで、CO2の発生や様々な問題が解決の方向に向いたり、負荷が低減されるのではないでしょうか?
消費者が変われば、企業は行動を変えざるを得ません。
少なくとも購入した食材は残さず食べきることが大切です。いただきますは「いのちをいただく」ことなのですから。
