企業の社会的責任 環境と健康について1~消費の在り方から考える~

地域課題・社会課題環境

Noboru Ogiri

旬産旬消のすすめ

こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今週からは、しばらくの間 視点を変えて私たちの食べ物を通して、環境と健康について考え、その延長として企業の社会的責任との関係を紹介します。

「マクロビオティック」という言葉をご存知でしょうか? マクロ+ビオ+ティックという3つの言葉がミックスされた言葉だそうです。「マクロ」は大きい・長い、「ビオ」は、生命のこと。「ティック」は、術・学を表わします。つまりは、「長く生きるための理論と方法」ということだそうです。この考え方は、昔から言われており、中国では「医食同源」、がユネスコの無形文化遺産に登録された和食では、「身土不二」という言葉で集約されます。

しんどふじ(に)とは、「身体(身)と環境(土)はバラバラではありませんよ(不二)」という意味です。地元の旬の食品や伝統食が身体に良いのです。
先祖代々食べてきたものは、消化・吸収しやすいように、体ができています。日本人が長年食べてきた日常食といえば、ご飯に味噌汁、煮炊きした野菜ですね。さらに少量の豆類や種子類、漬物といったところでしょう。これに、そばやうどん、雑穀が加わります。調味料は味噌、醤油、自然塩が基本です。

江戸時代まではほぼ完全に、一般では60年ほど前までは、この伝統的な食事が基本でした。
しかし、この50年で日本の食事は、パン食、乳製品、肉食の比率が大変高くなりました。
しかも、肉類はその91%が海外から輸入されています。小麦87%、果物57%、 野菜は20%と輸入は少ないですが、大豆は93%が輸入という恐るべき事実があります。

ここで環境という面から考えてみたいと思います。旬にとれる野菜等を露地もの、旬でない時期に食べられる野菜をハウスものと言ったりしますが、胡瓜1kgを収穫するのにハウスものは5倍ものエネルギーを消費しており、灯油換算で0.454L/kg、発生するCO2は0.89kg-CO2 /kgとなっています。ハウスものの野菜を食べることは環境負荷を高める事になります。

また、海外からの輸入野菜や穀物は、貨物船で運ばれるので、化石燃料を使います。ハウス栽培以上の環境負荷です。さらに問題なのは、輸入野菜や果物には輸送期間中に腐らないように防腐剤や殺虫剤などの薬品がかけられるということです。それらは、枯れ葉剤、発がん性物質、催奇形性物質であり、とても人間の体には悪いものということが明白です。

さらに知らず知らずのうちに遺伝子組み換え作物を食べていることもあります。遺伝子組み換え作物とは、動物×植物の遺伝子の掛け合わせにより、自然界にないものをつくる
というとても通常では考えられないことです。しかも日本では、表示義務は8種類の農産物とその加工食品に限られていて、しょうゆ、大豆油、コーン油、菜種油、砂糖には、表示不要となっているので、93%も輸入されている大豆が入る醤油には、かなりの確率で
遺伝子組み換えが考えられるということです。

「マクロビオティック」「身土不二」とはとても縁遠い食生活を送っているのではないでしょうか? 食生活の変化と生活習慣病の発生に欧米型の食事スタイルが増えたこともあると言われていますが、 単に、欧米型の食生活だけでなく、食材、調味料にまで気を配らないと自ら選ぶ食べ物で、自分の体を悪くするということに繋がるのです。

一時期中国の冷凍食品の事件があり、食品の選び方には注意を払っている方が多いと思いますが、子ども・孫の代の健康や環境を考えると何を選ぶべきか重要ではないでしょうか 忙しいから、という時間的な制約で冷凍食品、惣菜を購入することもあると思います。
それだけに、そこにどのような食品が使われているかを知り、消費者の声として安心・安全でかつ環境に配慮した食材、食品・惣菜を求める声を届ける必要があるのではないでしょうか?
安いという経済的な面だけで食品を選ぶと自分と子・孫の健康に悪影響、子孫の時代の環境悪化を招くことになります。

企業は、利益を追求します。売上拡大を図りますが、環境、健康という社会課題の解決にも配慮しなければいけません。環境・健康に配慮しないものは「売れない」ことが解れば、企業は売れないものは作りません。 買い物は企業に対する選挙です。未来を創る力でもあります。是非、食品を選ぶ際には、身土不二を意識して、旬で安心・安全なものを選びましょう。それが、社会的責果たす企業を育てる事に繋がります。
「食を変える」と未来が安心安全で、持続可能なものに変わっていきます。

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