企業の社会的責任 労働慣行について~消費の在り方から考える~

地域課題・社会課題その他

Noboru Ogiri

こんにちは、ゆうあいセンターCSR相談員 小桐です。
今週は、昨今、働き方の問題となっている企業の一つ、クロネコヤマトのヤマト運輸株式会社について考えてみたいと思います。
俗にいう「クロネコヤマト問題」ですが、この問題はどんな内容か皆さんご存知でしょうか? これは、単純な問題でなく、色々な要素が絡んでいるようです。
先日来 報道されている内容は
ヤマト運輸㈱は今月7日に宅配便の運送料金を値上げする方針を明らかにしました。
消費増税時を除いて1990年以来、27年ぶりの値上げとなるそうです。

その理由は、
1同社の宅配ドライバーの過重労働が問題になっていること。
そして、値上げで収入が増えた分を処遇改善などに活用する考えがある。
 この背景には、平成27年に過重労働とパワハラが原因で自殺した仙台の支店長の労災認
定の訴訟問題も含め、常態化する長時間労働の問題があります。

この常態化する長時間労働の背景には、通販の爆発的普及により、宅配便件数が大幅に増加した結果、商品を運ぶドライバーにしわ寄せがいっている現状があるようです。
例を出すならば、「クロネコヤマトの大口割引」という、通販会社との契約です。
大手の通販会社とヤマト運輸㈱は、両者の契約の中で大口割引を結んでいると言われています。それは、「たくさん出荷するから、配送料安くしてね」というものです。
かつて、佐川急便も大手通販会社と契約していましたが、利益が上がらないことを理由に契約解除し、それをヤマト運輸㈱が引き受けたことで過重な配達個数が上積みされています。

また、一般的になった時間指定配達も、ドライバーを苦しめる一因となっており、配達率の低い、正午から14時の配達取りやめ検討し、来年度にも実施すると発表されています。

セールスドライバーの勤務時間例では、朝6時半に出勤して積み込み作業を始め、配達終了後に伝票整理などをして終業するのが夜10時。(引用元:宅配業者は「過重労働の矛盾」に直面している | ブックス・レビュー | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準)との事です。

2サービス残業が常態化し、残業代の未払いが起こっていること。
 同社では、約7万6千人の社員を対象に未払いの残業代の有無を調べ、支給すべき未払い分をすべて支払う方針を固めました。必要な原資は数百億円規模にのぼる可能性がある。
といわれています。

横浜市の支店では、昨年30代の男性2人に残業代の一部を払わず、休憩時間を適切にとらせていなかったとして、横浜北労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けた事実もあります。
当然、同社の労働組合も、労働量の是正を求め、会社と交渉をすすめており、会社の労働慣行の是正、適正化に向けて協議を進めています。

ここで、会社と従業員と言う視点だけでなく、この過酷な、ある意味奴隷的な労働を強いている真犯人はだれか を考えるということは、ある意味重要です。

仕事が忙しいのに、ドライバーは労働の正当な対価を受け取れない現状が続いている。
しかも、自殺者まで生み出している。

実は、この状況をつくっているのは、私たち 注文をする生活者ではないでしょうか?
買ったら翌日届くというサービスを期待して安易に通販で物を買う今の状況は、ある意味異常と言えるかもしれません。私たちの欲求を満たす行動で、誰かの生活や命が犠牲になっている。この事を自分事として捉える必要がありそうです。

日本人は、2030年までに日本全体で、26%のCO2を削減する約束を国際的にしました。
私たちの家庭生活から出るCO2は40%を削減しないといけません。
通販を過度に利用することは、運輸部門のCO2削減を逆行させることにもつながります。
CSRを支えるのは、企業や社員だけでなく、実は顧客なのかも知れません。
今、この顧客の消費の在り方が問われています。

私たちの消費のスタイルを変えれば、企業の社会的責任が果たせ、環境にもやさしくなれる。こんなことを真剣に考える時代に社会は突入しています。
個人のブログに興味深いものがありましたので、宜しければご覧ください。

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