コーズマーケティング「熊本を支援するTシャツ」
活動・取り組み文化・スポーツ・科学
Noboru Ogiri
こんにちは、ゆうあいセンター CSR担当 小桐です。
前回に引き続き、企業イメージを高め、環境・社会の課題解決に役立つ商品の話題を提供します。
熊本・大分地震が発生して、早1ヶ月が過ぎました。まだまだ余震も続き、被災された方々は、不安で、不自由な暮らしをされています。一刻も早く、立ち直られることを祈るばかりです。
さて、この熊本地震の被災者の方々を支援しようと、岡山の女子スポーツ4チームが協力し、チャリティーTシャツの販売を始めました。既に、新聞やTVなどでも報道されており、ご存知の方も多いと思います。
バレーボールの岡山シーガルズ、陸上の天満屋、サッカーの岡山湯郷ベルと吉備国大シャルムで、共通のデザインに各チームカラーをあしらって製作。1枚2500円で収益は全額、被災地に寄付するというものです。
この商品の背景には、以下のようなエピソードがあります。 各チームの関係者が地域貢献について検討していた時に今回の震災が発生。街頭募金など個別に実施してきたが、さらなる支援が必要と考え、OWST(Okayama Women's Sports Teams)と銘打った連携組織を立ち上げたそうです。 チャリティーTシャツ販売は合同事業の第一段だそうです。
このように、特定の商品を購入することが被災者支援や環境保護などの社会貢献に結びつくという販促キャンペーンを「コーズマーケティング」と呼びます。寄付という単なる慈善活動と違い最終的には企業や団体のイメージアップ・収益拡大に繋がるもので、その商品を「コーズ商品」と言います。
商品購入者が社会貢献に関わることが出来るという点で、タイミングによっては多くの支持を得られますが、コーズ商品に対しての社会の認知はまだまだ低いようです。
森永製菓が、 国際フェアトレード認証を得たチョコレート「森永チョコレート<1チョコfor1スマイル>」を昨年より、通年販売を開始しています。2008年に創業110周年を記念したCSR活動として、カカオ生産国の子どもたちの笑顔のための商品売上連動型プロモーション「1チョコfor1スマイルキャンペーン」をはじめたのがきっかけです。国際NGOの協力を得て、対象商品1個につき1円をカカオ生産国における子どもたちの教育支援、およびカカオ農家の自立支援に充てる活動を行ってきました。総額1億4,662万円の支援の実施額です。
創業者森永太一郎の「世界の子どもたちをお菓子で笑顔にしたい」という想いを具現化したと同時に、顧客と共に支援の輪を広げるという目的があります。
しかし、価格が160円とライバル世商品より60円高いことがネックでなかなか店頭に並ぶことが難しいとの事、それだけにまずは自社社員教育をして、流通・小売りの担当者の心をつかむことを心掛けているとの事です。販売促進の策もダイナミックになり、通常とは違い キャンペーンに賛同してくれたアパレルにパッケージデザインを依頼したところ売り上げがアップしたとの事。話題作りや、賛同企業の輪を広げることで新しい局面が生まれています。それにより、再購入率が高いロイヤリティ商品となっているそうです。 新しいマーケティングの視点がここにあるのではないでしょうか?
因みに、最後にチャリティーTシャツの話しに戻りますが、デザインは熊本県の形の下に「BE WITH YOU」(あなたたちと共に)のメッセージ。各チームのロゴマークも入っています。生地はターコイズブルー(シーガルズ)、ピンク(天満屋)、紺色(湯郷ベル)、黄色(シャルム)から選べるほか、白色もあります。 シャルムや天満屋には熊本県出身の選手、スタッフもおり、荒尾市出身の吉備国大2年池尻茉由選手(19)は「自分たちもプレーで被災地に元気を届けるので、支援の輪が広がってほしい」と呼び掛けています。
購入は、天満屋ネットショップで全色購入できるほか、各チームのホームゲーム会場でも販売するとの事です。問い合わせはOWST事務局(086―297―3930)。
是非一度現物に触れてみませんか?デザインは下記のサイトで確認できます。

