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特定非営利活動法人 津山・きびの会

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NPO DATA

団体の目的 不登校・ひきこもりの当事者及びその家族、或はその地域の人々に対して、交流できる居場所づくりと自立支援活動に関する事業を行ない、不登校やひきこもりの当事者及び家族が生き生きと生活できる福祉コミュニティの実現を目指す。
団体活動・業務 不登校はひきこもりの一種であり、身体・知的・精神の障害者はその人権が保障されない限り、ひきこもらざるを得ない。また老人の認知症も一種のひきこもり現象であると考えられる。従って,ひきこもり問題は人間の本質的な問題であり,魂の問題でもある。
 今日、日本の社会でひきこもる若者が激増している実態を考えるに、その背景に社会的・制度的な欠陥を考えざるを得ない。急速な科学技術の進展や経済のグローバル化に伴う社会構造の複雑化は、十分な配慮なしには、脱落者を作り出してしまうことになる。人類は全体として調和的に発展することが望まれるし、不均衡な発展は不和と闘争を呼ぶ。地球環境を守る意味でも,協調と共生のための十分な配慮が必要である。
 できるだけ脱落者を作り出さないためには、脱落した経験のある人々或はその危機に瀕した人々がその体験を積極的に表現したくなるような雰囲気を作り出すことが必要である。それはひきこもりの経験のある人々が自分の体験を積極的に表現する機会を与えることである(それによって本人もますます元気になる)。その人々の感じ方・考え方に寄り添いながら、その人々の感性や思考形式を理解しながら、最善の方策を模索していかなければならない。そのような考え方を基調としながら,不登校・ひきこもりの当事者に対する支援の方法を模索している。その方法は個人によってすべて異なる。
そのための業務は,本人が気軽に出かけることのできる居場所を提供することである。また戸惑っている考え方や感じ方について,家族や本人の相談に応じながら、ひきこもりの要因に気づき、社会への参加のための自覚を深めることである。そして段々元気になってきた人々が就労し易くなる社会的条件を整備し、徐々に力を付けていける段階的方策を工夫する必要がある。
このような方法が有効であることを社会が認知していくことなしには、協調と共生のための十分な配慮は不可能である。しかし社会は十分そのためには成熟しておらず、不登校やひきこもりへの誤解や偏見が根深い。その誤解や偏見を解くための啓発活動が必要である。以上のように、本会は居場所活動、相談活動、就労支援活動、啓発活動を主な業務としている。これらによって社会的相乗効果を目指している。
設立以来の
主な活動実績
「NPO法人津山・きびの会」は、今日社会問題になっている不登校・ひきこもりの子どもを持つ親の会であり、「KHJ岡山きびの会」の津山周辺地区の日常的な活動の場として2005年4月に発足した。そしてそれよりも以前に「KHJ岡山きびの会」は「全国引きこもりKHJ親の会連合会」の岡山支部として2001年12月に活動を開始した。
「NPO法人津山・きびの会」の代表者・川島は2003年4月より「KHJ岡山きびの会」の会長でもあり、両会の代表を務めている。岡山県全体における親の会(親はなかなか社会活動をしない)は不登校・引きこもりに関する学習を重ね、当事者に対する対応の仕方や他の家族による体験を参考にしながら、親としてまた社会人として認識を深め合っている。
そして津山市野村92番地の古い民家を借りて、当事者・家族の居場所を定め、日常的な具体的行動を通して何が大切かを確定しつつある。
 先ず、民家の庭と畑を利用して、花を植え、自然に親しむ心を育てることを目指して、「元気 up! 園芸」(2007年4月、キリン福祉財団より27万円助成を受ける)の事業をした。そして民家の物置を改修してキッチンを造り(2007年9月,赤い羽根基金より37万円助成を受ける),みんなで食事会などを楽しむことがし易くなった。そして2007年7月には、厚生労働省より内示を受け、500万円の事業として「精神障害者及び家族の相談員制度の効果的運用」なる報告書を翌年3月には提出した。それと共に2007年8月には岡山県からNPO法人として認証された。津山工業高等専門学校を定年退職した代表者は,自らの子どもの状況を踏まえて,人生の課題として不登校・引きこもり問題に取り組んでいる。
現在特に力を
入れていること
活動の拠点を通称「トトロの家」(津山市野村32)に定め)、当事者にとっては、傷ついた心を癒す場・信頼できる人と出会える場・コミュニケーションを回復する場・新しい自分を発見する場になるように力を入れている。それと共に、家族にとっても、癒しの場・気づきの場・学習の場になるように心掛けている。家族機能が減退している今日、孤立しがちな赤ちゃんからお年寄りまで、気楽に立ち寄れる場所になるように工夫している。
今後の活動の
方向性・
ビジョン
現代の人類がこれまでに経験したことのない克服すべき最大の課題は、原子力の制御システムと生存可能な地球環境の維持システムをどのように構築すべきかを考え,そのシステムを実現していくことである。この二つの課題は19世紀までの人々にとっては、一般的には想像することのできない問題であり、その課題を自らの人生の課題にすることはできなかった。しかし原子爆弾が投下されたその時から、その威力をどのように制御するべきかが人類一般の課題になってきた。また諸々の科学的な生産物は地球環境を破壊し、人類が生存不可能になるほどに深刻なものになってきた。
 これらの課題は一部の科学者や政治家だけに任せておけば良いものではなく、出来ればすべての人々がその課題を自らの人生と関係付けていく必要がある事は誰の眼から見ても明らかになってきた。世の中はその不安と恐怖を忘れようとするかのように、何かに熱中せずにはいられない人々が多くなってきているように見受けられる。とすれば、自らが本当に何をなすべきかが明確にならない限り、ひきこもるのが当然な時代になってきたとも言える。ひきこもる人々のひきこもるきっかけは,具体的には千差万別ではあるが、出口のない将来の見通しができない点では共通した特徴がある。そこには、前述のような時代背景と日本民族が遭遇している困難さ(一億総中流意識)と資本主義の限界としての世界的な経済不況とがある。それらの課題を一度に克服することはできないとしても、日常生活の中での地道な努力が必要になっている。
 その地道な努力の基本に自然農業を構想し、その拡大を目指している。大自然のリズムとそれぞれの個人が持っている「いのちのリズム」を如何に調和させるかが大きな課題である。ひきこもる人々は必ずしも農業が好きであるわけではない。しかし少しずつでも自然に触れることにより,自然に親しむ心が養われることもある。それは無理に勧めるのではなく,自然に芽生えるのを待つ以外にない。また直ぐには土に親しむことができなくとも、販売とか料理とか運搬とか或は新しい会員への案内役を務めるとかを通じて、全体の構想の中で自分に適した仕事や領分を見つけ出していくことも可能であろう。
 自然農業を通じて、居場所活動、相談活動、就労支援活動,啓発活動を充実させることにより、その活動の方向性を開拓していきたい。その方向に賛同できる当事者や家族だけでなく、サポーターも出来るだけ多くを集め、それぞれが自分に適した部署を見つけ出せるような工夫が必要である。
 それらの活動がよりスムースにいくためには、どうしても必要最小限度の経済的な保障が必要であり、参加する当事者への賃金が保証されなければならない。今のところ自然農業による農産物の販売だけでは、会の経済的自立は望めない状況であるが、人類の窮状を訴えながらその自立を目指したい。
行政との
協働の実績
代表者 川島 カイ三
所在地 津山市
設立年月日 2005年4月25日
電話番号 0868-23-3294
ファックス 0868-23-3294
メール -
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※この情報は、「canpan」から提供されたものを基本としています。